ゲスの極み

すみれ 仕事
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 事務パート。やはり、新年度にガラリと体制が変わることを朝礼で聞いた。
その後、社員のみの会議へ。残された私達パートは、黙々と作業をしていた。
花山さんと黒川さんと私。珍しく3人体制の日。

「あー、どうなるんだろ。パートも異動とかあるのかな。折角、仕事覚えたのに。」

「まあ、上が何か言ってくるまで待つしかないですよね。」

「なーんか、やる気なくなって来ちゃった。あ、そういえば芝生さんのお子さん、大学決まった?」

 さらりと聞いてくるけれど、きっとタイミングを見計らっていたのだろう。
この手の質問、躊躇なく誰彼構わず聞ける人間を、私は信用出来ない。友達でもないのに。


「えぇ、まあ。」

「どこに決まったの?」

 え?
そんなどストレートに聞く?驚いてしまう。


「まあ、何とか合格したところに決まりました・・」


「いいじゃん、いいじゃん。別に隠すことないでしょ~そんな隠すようなことしたら娘さんに頑張ったのに失礼だよ~通う大学、否定してることにならない?」


 ズケズケと聞いてくるあんたの方が失礼だと声を大にして言いたい。
彼女の息子は優秀で、今は社会人だけれど大手コンサル勤め。聞いてもないのに早稲田卒だと最初のランチで私達に言い回っていた。

「でも、娘の個人情報なので・・私の口からはちょっと・・」

「芝生さんって、秘密主義だね~」

 納得のいかないような表情でPCに向き直る彼女。
埋まり掛けていた私達の間の溝が復活してしまったように思う。
また、去年のように冷たくされるかもしれない。
それでも、自分の知らないところで第一希望ではない大学名を言いふらされ、勝手にマウントを取られる我が子の気持ちを思うとそこだけは譲れなかった。


 ゲスの極みだ。
仲良くもないのに人の家庭を必要以上に覗き見しようとする。
こういう人って、本当に多い。
知ってどうする?比べたい?それで満足?うんざりする。

 

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