17歳の夏休み

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 ようやく迎えた夏休みに、子の表情も明るい。
早速、この週末は友達とカラオケやショッピングに出掛けた。
1年の頃、同じクラスだった友達と。
クラスさえ関係なければ、高校生活を満喫している我が子なのだ。

散々迷った挙句、修学旅行は欠席とした。
それもあってか、ここ数日の子は浮かれている。私のきのこ頭を突っ込む程に。
ほっとしたのも束の間、突然、子は私にお願いをして来た。

「キャンプ、行ってもいい?友達と。」

「え?キャンプ?誰と!?」

「だから友達。友達の友達も来るけど。」

「泊まり?」

「うん。」

 高校生のお泊り。
今回は、友達の家ではない。なので、大人の目が無いことに不安をおぼえる。
だが子はそんな親の心配をよそに、


「コテージ借りたんだって。楽しそうだし行きたい!」

 少し迷って、でも一番気になることを聞いた。

「それって、男子もいるの?」

「・・あー、友達の彼ピはいる。その友達も何人か。」


「ちょっとパパに相談ね。」


「え!じゃあママからうまいこと言って。絶対行きたい!」


 泊まりでキャンプ。しかも高校生だけで男子もいる。
また、純粋に学校のクラスメイトというくくりでの友達関係ならいいけれど、カップルもいるのだ。
ちょっと怖い。


「男子が来るとか、余計なこと言わないでよ!」

「パパに隠しては駄目。何かあってからじゃ困るでしょ!」

「何かって何よ。」

「それはー・・」


 言葉に詰まる。
だが、互いにその何かが何であることは分かっているのだ。


修学旅行を欠席するということ。17才にとってそれは辛い選択だ。
せめて、夏休みくらいは思い切り楽しい思い出を作ってやりたい。
だが、間違った選択をして欲しくはない。
例のラインでやり取りしている男子は来るのか?そこらへんが曖昧な限り、首を縦に振ることは出来ない。

17歳の夏休みは一度きり。
キラキラした夏を過ごして欲しい。
そして、それをもう親が用意出来ないことが歯痒い。


 

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隣の芝生
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