パートから帰宅し、疲れ切った体で夕飯の支度をしようとしたところ、買い忘れに気付く。
何やってんだかーと自分に呆れつつ、子から帰るコールがあったので買い物を頼んだ。
頼んだのは、ごく普通の食材。
牛乳に食パンとジャム、それにお弁当に入れられるトマトなど。後はお駄賃におやつを買って来て良いと伝えた。
ー後で立て替えるから、取り敢えず出しておいて。
ーり
子のラインメッセージには無駄が無さ過ぎて、逆に何を言っているのか分からない時もある。
ようやくこの「了解=り」という意味が分かるようになったけれど、いまだ聞き返すしてうざったがられることもしょっちゅう。
「ただいまー、あー疲れた。はい、これ買って来た。」
「ありがとう!」
「はい、レシート。2000円でいいよ。」
「え!?」
耳を疑う。レシートはなぜか3枚。
食パンはパン屋のもの、ジャムもそのパン屋のもので700円以上もする。食パンも入れたら1000円以上。
トマトや牛乳はお高めのスーパーで買ったもので、600円程。そしておやつはしっかりコンビニスイーツのもので高級チョコとのコラボ商品。これが400程。
子は、100円程の端数は要らないと気前の良い風なことを言うけれど、1000円前後での買い物だと思っていた私はつい小言を言ってしまった。
「ちょっと、ジャムはいつも食べてるものでいいんだって。パン屋のなんて高いし。食パンも超熟とかでいいのに・・駅前にスーパーあるでしょ、そこで買ってくるかと思ってたのに。」
「え・・だって別に店の指定無かったし。どうせなら美味しい方がいいかと思ってたんだけど。」
不貞腐れた顔で子は返す。
「私もちゃんとお願いすれば良かったんだけど、まさかと思う訳よ。今度から気を付けてね。」
「気を付けるって分からないよ。何が安いとか高いとか主婦じゃないんだから。だったらどの店のどのメーカーのどれってちゃんと指定してよね!」
子は突然怒り出し、投げ捨てるよう言うと自室のドアを思い切り締めた。
きちんと説明しなかった私が悪かったのだろうか。
子どもと親との金銭感覚の違い、それは少なからずどの家庭にもあるだろうけれど、今の我が家は本当に生活がカツカツなのだから分かって欲しい。
勉強だけではない、金銭感覚の教育も必要だと感じる今日この頃だ。
金銭感覚教育
