美文字

万年筆 仕事
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 事務パートをし、自分の字の汚さがコンプレックスだ。
ちょっとした電話メモだったり、付箋に伝えたいことを書いて上司に渡す時など。
何度も何度も書き直し、付箋を無駄にする。
で、結局それでも納得はいかないまま。

米田さんの字は、綺麗だけれど気が強そう。カクカクしており、留めもはらいも筆跡が力強くて大き目。
木佐貫さんの字は幼稚園の先生が書きそうな感じで、綺麗だけれど親しみがあり読みやすい。
花山さんの字は、可愛らしい感じ。全体的に丸く女子学生の文字のよう。黒川さんの字は、大き目で男性的。仕事ぶりも若い割に地に足が付いた感じで黙々とこなすところがあるので、性格は字に表れるのだなーと思う。

 そして、私の字。小さくて汚い。子どもの頃から、母に字のことは注意されていた。
漢字ノートのように、一文字ずつマス目があるようなノートに書く私の字が標準よりも小さ過ぎることから、先生に赤字で「もう少し大きく書きましょう!」と度々一言があった為、家でも煩い程に言われていた。それでも、大きく書けない。無理して書けば、ただでさえ汚い文字が更にバランス悪くなり、余計に汚くなってしまうのだった。


「この数字って、7?それとも1?」

 木佐貫さんに聞かれ、小さく7ですと答える。字もまともに書けないの?といった心の声が聞こえる。これでも何度も書き直し、清書したのですがーなんてとてもじゃないが言えない。

 事務職で字が汚いなんて致命的かもしれない。
PCで事足りることが多くなりつつあるけれど、やっぱり文字を書く機会は他の仕事よりも多い気がする。汚いよりも綺麗な方が心象にも良い。
百均で美文字練習帳を買ってみようと思いながらも、いまだ手元にない現実は、やっぱり文字を書くこと自体が嫌いだからなのだと思う。
そして、実は夫は字が綺麗。子どもの頃、習字を習っていたらしい。サラサラと女性のような、繊細だが美しい文字を書く。
市役所に提出するような書類だとか、子どもの学校関連諸々提出しなくてはならない書類など、本当は夫に書いて欲しいくらい。
今更だけれど、我が子にも習字を習わせれば良かったと後悔している。



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