この週末は、自治会の祭りがあった。
子は針金さんから手伝いをお願いされたが断っていたこともあり、当日は家から出ずじっとしていた。
準備やらバタバタしているところに出くわしたら気まずいからだ。
当日は、お隣のドアがバタバタと開いたり閉まったりの音が聞こえて来たので、何度も家と集会所、それに祭り会場とを行き来していたのだと思う。
翌日、買い物がてら祭り会場の横を通れば、まだやぐらは片付いておらず、数人の大人達がテントの下に集まっていた。
午前から照り付ける太陽の下で、真っ黒に日焼けした老齢の男性らが談笑している中に、針金さんのご主人もいた。
夫婦そろって、自治会活動に熱心なのだ。
帽子を目深にかぶり、そそくさと逃げるように通り過ぎた。
罪悪感。
私以外にも、自治会の手伝いをしていない人はーむしろ住人の多くが役員ではないのだからいるはずなのに、隣のよしみで頼まれ断ったことで、罪悪感を感じてしまう。
こんな時、くよくよと気にする自分の性格が嫌になるし面倒だ。
財布の中には、お好み焼きの引換券。
自治会員は、祭りの寄付金として500円を払いこの券を引き換えに貰う。
ただのゴミになったそれを、なんとなく捨てられずにいる。
祭りの後・・・
