子にとって記念受験のようなもの。
当初、まだ高校入学時に塾に提出した志望校の受験日。
あの頃は、頑張れば受かるでしょという軽い気持ちだった子。
だが、模試を受けてその判定に落ち込むを何度も繰り返し、結局、なかなかボーダーに届かないままここまで来てしまった。
憧れの大学。
オープンキャンパスにも行ったし、この大学に受かれば子は勿論、夫だって義実家だって万々歳。
私だって、密かに自慢したくなるーそんな認知度も高い一流大学。
だが、子はすっかりやる気をなくし、受けるとしても総合型で合格を貰った大学より少し上のランクの大学を受験すればいいやといった感じだったものの、夫と話し合い、半ばごり押しされる形で受けることになったのだけれど。
赤本は何冊も購入していたようだけれど、共テ利用で受けようとしていた大学とそれより下だが総合型よりランクが上の大学のものだけ使用感があるものの、残りは一度くらい解いたのか綺麗なまま机の横にひっそり平積みされていた。
憧れの大学の赤本は、一巡すらすることなく役目を終えたのだろうか・・
受かったら儲けもんだよ!と笑顔で送り出したけれど、子の表情は暗い。
夫も、仕事へ行く前に子に声を掛けていた。
だが、子は無反応。心配になる。
昨夜は、夫婦2人きりになった時にこんなことを言っていた。
「受かったら、自転車でも通えるな。高校より近くなって定期代もかからないしいいよな。」
夫は受かると思っているのか。かなり楽観的。
子の模試の結果だって見ているはずだし、共テの結果にあんなにがっくりきていたはずなのに。
あの日は体調が悪かったし運が悪かったんだろう。試験なんてそういうもんに左右されるんだから仕方ないとか云々。なんだか見たくないものに蓋をするかのように、だがそれは親として子を信じる気持ちからだろうか。
一方、私の方は子の前では言えないけれど、無理だろうなと思っている。
そんな風に思うなんて母親として最低だろうけれど、模試の結果や殆ど手に付けなかった赤本、夫に半ば説得される形での出願、そしてそれ以下の大学も総合型含め落ちている現実・・
可哀想だけれど、我が子の実力は痛いくらい分かるのだ。万が一が、叶うラインにも届かない。
それでも、子の好きなおかずを弁当箱に詰め、送り出した。
記念受験、それだってこれからの長い人生の中で「経験」になる。そう信じて。
記念受験
娘