義実家との今後について

ビーチグラス 家族
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  子の入学祝のお返しは、すべて郵送で済ませた。
N恵だけでなく、義実家、それに実家にも。ネットでの決済は夫にしてもらった。かなりの額になった。
夫は、義実家へ行くついでに郵送ではなく直接渡した方がいいのではと言ったけれど、買いに行く時間もないし、今はダブルワークが大変過ぎて平日は時間がない。そんなこんなで、もうしばらく義実家訪問を果たしていないことが気掛かりだったのを見透かすかのように、義姉(次女)から電話が掛かって来た。表向きは、お祝い返しが届いたよという、正直、不要な連絡。

「もう花子は大学生活落ち着いたんでしょ?今日はいるの?」

「いや、今日は友達と遊びに出てて。」

 嘘ではない。今日は高校時代の友達と約束があると出て行った。

「パパもママも花子に全然会えないって寂しがってるって伝えて。ラインしても既読スルーなのよね。」

「そうだったんですね。伝えておきます。」

 圧を感じる。母である私の育て方が悪いと遠回しに言われている気分だ。
夫も、自営や資格勉強に忙しく、以前のように義実家へ行こうと声を掛けて来ないことも相まって、ますます最近は足が遠のいていた。このまま疎遠になってしまえば楽なのにーと思うけれど、義姉はそれを許さない。夫も不在だったので、電話を代わる相手もいない。なので会話をどうにかして繋ぐしかない。

「今は、サークルも掛け持ちしてて。バイトも探したりで本当に家にいないんですよ。毎晩遅いし。それに、私も今はフルで働いているので。」

「え?そうなの!?」

 夫は私の今の状況を義実家に伝えておらず、私は週3程度のパートということになっている。

「社員!?」

 社員だと胸を張って言いたい気持ちだけれど、それは嘘になる。だが、仕事が大変アピールをすることで義実家訪問を先延ばしにしたかった。

「社員にいずれはなるかもしれません。営業のようなことと事務をしているので。あと、在宅仕事もしてます。」

「え?何それ。カズの仕事は手伝ってるの?」

「手伝う余裕はないです。平日はずっと仕事なので。」

 大袈裟に伝えるくらいが丁度いい。でも本当に今週はくたくただったのだ。

「先月は研修があったりで、その準備だとか色々とやらなくちゃならないことがいっぱいで。花子はもう大学生なので子育ては楽になりましたが、これからお金はどんどん必要になりますしー」


 そう言い掛けたところで、グサッと義姉が私に釘を刺した。

「あら。でもパパから学費は丸っと貰ってるんでしょ?それに、カズの事業資金だって援助してるはずだけど。長男はいいわよね。なんだかんだ借りてるって言うけど貰っているも同然よ。パパも言ってたわよ。あげたも同然って。」


 何も言えない。そして、義父が私達が不在の時に義姉らに愚痴をこぼしていたのだろうかと残念に思う。表向きは、鷹揚に構えている義父だけれど、心の内は分からない。そしてやはり、血縁の隔たりを感じる。私はいつまで経っても嫁で他人なのだ。そして息子可愛さ孫可愛さといったところで、そういった小さな不満が生じれば、それははすべて他人である私に向かうのだ。

「いや、それは返していくつもりです。それもあって、私も働かないとなって・・」

「あら、そうなの?パパやママが知ったら安心するわね。いずれ老人ホームに入るにしても、希望のところはなかなか費用が掛かるからね。それが無理なら自宅介護になるのかしら。誰が2人の世話をするのやら。私やお姉ちゃんは嫁に出た身だし、夫の親のことを考えないとならないけど。」


 義両親を見るのは、私達夫婦と三女ーということを言いたいのだ。
 ふと、あなただって貰っているんじゃないですか?と聞きたくなるけれど、それは私が夫の立場だったらの話。
アイちゃんだってグランドピアノを買ってもらっていたし、それなりに援助をして貰っていると聞いたことがある。これから音大に進むにしても莫大な費用が掛かるだろう。それをアテにしていないというのか。

 しばらく連絡を取っていないことで、頭の隅に追いやっていた義実家問題。
だが、まったくもって問題は解決していないし、義両親のどちらかが倒れたら急ピッチで話は進むことだろう。一人、ジタバタ頭の中でシミュレーションしていても、現状は変わらないのだけれど。

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