気まずい沈黙

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 玄関の大掃除をしていたら、針金さんもそのタイミングだったようで気まずかった。
だが、掃除をやめるわけにいかず、ドア付近を掃き掃除。
挨拶はした。
向こうも挨拶を返してはくれたけれど、お互いの箒の掃く音だけがシンと静まり返った棟に響き渡る。

こういう時、弱気な私はつい沈黙を破って空回りする。
一生懸命、この気まずさを埋めようと、不必要な発言をしてしまう。
相手の気の無い返事が気になりつつも、それに気付かない鈍感な振りをしてしまう。


同じ場所を何度も何度も掃いて、それでもなかなか染みついた汚れは落ちない。
引っ越してくれないかな、と思う。

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隣の芝生
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