ブランド大学

ビル わたし
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 子の友達の一人が指定校を受けるらしい。子は心底羨ましそうにしていた。

「ママの大学だよ!すごいよね?」

「いや・・ママは短大だから凄くないよ。4大は今も凄いけど。」

 子は、2年の時の欠席と部活も入っていないので指定校という考えはまるでなかったけれど、友達の一人は成績優秀でテニス部の部長もしており、しかも英検や基本情報の資格まで取得しているという。
そんな勤勉な友達がいるとは知らなかったけれど、その影響をもっと早く受けてくれていたら良かったのにと思うが口には出さずにおいた。

 私の短大は、バブル期には絶好調。だが地味な私にはまったく馴染めない学生生活だった。
数人友達もいたけれど、結局は今は疎遠。
だが、今思うに夫と結婚出来たのは、短大であってもお嬢様的な印象を持つブランド短大卒というのは大きかったのかもしれない。義実家では馬鹿にされるけれど、だが嫁に来る最低ラインを越えたのはこの大学のブランド力によるものが大きいと思う。
実母がやたら知り合いやパート仲間に、私がOO大にいると嘘を言っているのも嫌だった。OO短大なのに・・
だが実際、合コンやコンパなどでは短大名を口にするだけで引っ張りだこだったし、就職はきっともっと派手で自己主張出来て、美人だったのなら大企業のパン職に潜り込めただろうけれど、私は不器用で地味でイモ臭かったから、非正規雇用に落ち着いてしまった。

 短大に入った頃、すぐに辞めてしまったサークル内での話。
同期の4大の子達とは一線を引かれている気がした。私ともう一人の短大仲間は、男子生徒からも女子生徒からもなんとなく上から見られているというか。いや、対等ではない気がした。
男子生徒はやたらと私達を持ち上げ、チヤホヤし、それを4大の子達は面白くなさそうに煙草を吸いながら醒めた目で見つつ、だが男子生徒と本音で楽しそうにしているのは彼女達の方だったし、男子生徒も私達に向ける笑顔とこちらに向ける笑顔をしっかり使い分けている、そんな空気に耐えられなかった。

「その子、決まるといいね。」

「決まるっしょ。私も頑張ろうー」

 GMARTHに子が受かればー
私のこの劣等感も少しは薄まるかも。
いや、親と子は別もの。子は親の所有物でもなければ、親の夢は子どもの夢ではない。
子どもを使って自分のモヤモヤを昇華させるなんてもってのほかだ。
それでも、出来れば人生にコンプレックスを持って欲しくない。少しでも、自分に自信をもって欲しい。


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