子が総合型受験をするに辺り、困ったことがあった。
活動報告書に記載出来るトピックが無かったのだ。
帰宅部の子なので、活動といっても普通に授業に出て、学校行事に参加してといった感じ。
しかも、高2は行き渋りもあり、出願条件で評定はボーダーラインを越えたとしても、その他の部分でアピールする点が無い。
高いお金を払って、チューターにどうしたら良いか相談したのは夏休み前。
子が、小学校のダンスの習い事や、中学時代の部活動について書きたい旨を伝えると、チューターは鼻で笑った。
「いるんですよねー、何でもいいからかき集めて書けばいいだろうって受験生。慶応SFCなんか希望してる子達でもいるんですけどね、小・中学校時代の読書感想文金賞とかリレーの選手に選ばれたとか。ちょっとこれは面接官からしたらイタイ奴扱いですよ。あー、やっちゃったねで終わり。インパクトが逆に薄くなるんです。大学に入って取り組みたい、学びたいことに対し、高校時代にどう向き合ってそれを行動に起こして来たか、それを大学側は知りたいんです。数ありゃいいってもんじゃないし質が問われる。そりゃあ、オリンピックレベルや全国に取り上げられるような自由研究でメディアに取り上げられたりしたのなら別ですけど。それだって、そこから現時点でどう繋がって、それを大学でどう生かしていくかードットとドットがちゃんと繋がっていることが大前提ですけどね。」
がーっと捲し立てられ、それに反論する余地もなければ知識も情報も無い。ただ、納得したような顔で頷くことしか出来なかった。
そんなわけで、子の意見は真向からダメ出しされた。
輝かしい経歴であっても、小中学校のものを記載する時点で、高校時代の活動のインパクトが弱いからそれに頼っているという情けなさが際立つというのだ。
にしても、なら高校時代に帰宅部だったらー?
その問いに、チューターは「夏休みにやるべきこと」を教えてくれた。
そして、子はそれを忠実に実践した。
それが吉と出るか凶と出るか。塾への課金、その見返りをつい求めてしまう。
帰宅部の総合型選抜
