コンビニ休憩

コンビニ わたし
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 コンビニは高い。
だが今日は、面接もありへろへろで自分にご褒美をしたいと思い、帰りについスイーツでも買って帰ろうと立ち寄った。
まるで夏のような気候。太陽がギラギラ、熱中症になりそうで、持っていた水筒のお茶は既に空っぽ。
自宅まで喉カラカラの状態では持つはずがなく、いったん涼みたかったのだ。
イートインスペースもあるコンビニは、ひんやりと気持ち良い。
3周まわって、だがふらふらするばかり。
甘いものを買うつもりが緊張から解き放たれて腹が減り、しょっぱいものも食べたくなった。
気付けば、缶ビールを持ちレジへ。それにからあげ棒をオーダー。
背もたれのない椅子に座り、プルトップを開ける。
威勢よく、炭酸がぷしゅーっと音をたて、溢れそうになる泡を急いで口に含む。

ーうまいー

 労働の後のビールは、なんてうまいのだろう。
面接は労働だ。仕事と同じく緊張感を伴う。ただ対価として金を得られないだけで。
そうしてカラカラになった体をアルコールで潤したお陰で、すぐにほろ酔いの気持ち良さを味わう。
もっとそれを味わいたくて、追加で今度はチューハイを買った。つまみ系スナック菓子も。
今度はセルフレジで商品を購入する。さすがにイートインの椅子に再び座ることは、店員の手前恥ずかしく、そのまま外に出た。


 日陰のベンチを探し、腰を下ろす。
さすがに暑くて、コンビニの中に戻ろうかと思ったけれど、我慢。
水分補給ではなくエネルギー補給。
じんわり体に沁み込むそれは、日々抱えている不安感や焦りを緩和してくれるのだ。
なんとかなるさ、と。


 一つ挟んだ隣のベンチに、リクルートスーツを着た学生のような女の子。
彼女も就活中なのだろうか?
勝手に仲間意識を持ち、チラチラ様子を伺ってしまう。
さすがにビールなんて飲んでおらず、コンビニのアイスコーヒー片手にぼーっと行き交う人を眺めている。
縁あるところにお互い決まるといいねーなんて、心の中で語り掛ける。
私も彼女も立場は違うけれど、多分、今はおんなじ気持ち。
疲れと焦りと不安を癒すべく、コンビニに立ち寄り、また明日から頑張るのだ。






 

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