堂々巡り

メビウス わたし
スポンサーリンク


 大学キャンパスの中、腕時計を見れば、試験開始時間よりも1時間早く到着した。
ほっとしつつ、だがその人気のなさに不安をおぼえる。
警備員と職員と思わしき数人が各ポイントに立っていた。

再び時計を見る。
あれ?おかしい。時間!?
見間違えていたのか、試験開始時間から15分程過ぎていた。
ダメ元で、職員に尋ねる。試験会場に入れないか?
勿論、断られる。
絶望。

と、同時に、学部的に自分には難易度も高く、まぐれで受かったとしても卒業できっこないと諦めの体制に入る。
他にもいくつか受験する大学はあるしと。むしろ、受験校を再考しようかと。
だが、この大学は安全パイだったこともあり、そのまま全落ちしてしまったら私の未来はどうなるんだろう。
絶望的だ。

 ここで目が覚めた。現実の私は、短大卒で受験生を子に持つパート主婦で、傍から見れば十分恵まれていると思う。
色々な不満はあるが、現状、自分自身の生産能力だけでは手に入らない生活を手に入れているということだ。

 最近、こういう類いの夢をよく見る。
先週は、出願書類を何校かに出した子。
学校から調査書を貰い、必要書類を同封し送付する。
塾で特別料金を支払っていることで、手続きの件では色々と相談に乗って貰いながら。

活動報告書など、どう書けば良いのかチューターに聞き、ちらっと見せて貰ったのだがまるで就活のようだった。書類選考で落ちる大学もあるので、子も必死だ。
総合の枠は、決して多くない。全国から出願してくるのだから、それなりの数の分母に対してかなり厳しく感じる。

郵送の段階では、子に振り回された。
クリップ止めしてなかった!と郵便局に出した後、半泣きになって騒ぎ出し、なので再度、局へ行き頭を下げて戻して貰った。
局員は面倒臭そうに、だが手慣れた感じで返却してくれた。これが初めてではないといった感じだった。


 そういった受験生の母である立場からのプレッシャーがこの夢を見せたのか。
それとも子育てが終わった後の自分の人生に対しての不安か。
どちらにしても、今は酷く疲れており、このままじゃいけないという思いを抱えながらも、目の前のやるべきことに流されて、うやむやにしている。

タイトルとURLをコピーしました