忘れた頃に連絡が来る。
N恵から、ランチの誘いが来た。しかし、彼女が指定して来た日がパートの日だったのでそう伝えると、私の職場近くまで出向くからと言う。余程、何か話したいことがあるのか。私も最近は気持ちが塞いでいたので、金欠だけれどぱーっとしたい気持ちもあり、早目の自分へのクリスマスプレゼントと言い訳をしつつ、誘いに乗ることにした。
母がしきりにN恵のことを可愛がり、また私と比較してくるものだから、彼女の存在を鬱陶しく思う時もあるけれど、絶妙なタイミングでランチやお茶に誘ってくれる彼女は、私にとって従姉妹というより友達代わりといったところもある。しかも、他人とは違い、多少はこちらも本音で語れる。
約束が出来れば、色々と準備が必要だ。まずはお金の準備。職場近くということでランチの店は任されたので、どうしようか。あんまり安い店だとお金に困っているのではないかと余計な探りを入れられ、しかも全て母に筒抜けだから、ファミレスなんかはNGだ。先日も母とファミレスだったので、従姉妹とのランチもそれだと知られれば、余計な勘ぐりを入れられるに決まっている。
着て行く服装もどうしようか。毛玉だらけのニット、毛玉取り機を使ったら、妙に生地が薄くなり更に使用感が酷くなってしまった。パンツのシルエットも、なんだか垢ぬけない。働くようになり、一応、すべてのシーズン毎の仕事着は最低限揃っているけれど、そのどれもが以前勤めていたIT企業の時に購入したものをかなりの頻度で着ているから古びている。まだ数年しか経っていないのに。
服が欲しい。
今年、購入した服の数はー肌着や靴下、それにブラウスや夏の終わりのセールで買ったTシャツくらいだろうか。
人と会うこと。交際費は、準備も含めてお金が掛かる。
交際費に付随するもの
家族
