花山さんの代わりに、新しいパートを募集すると米田さんから話があった。
え?彼女、退職するの?
それ以上に突っ込めず、頷くことしか出来ないままに、私の知らないところでとんとん拍子に話が進み、来月から新人さんが入社する流れとなった。
そんな話を知ってか知らずか、花山さんから私に個人ラインが入っていた。
ー迷惑掛けてごめんね~、来月くらいからまた出社しようと思ってまーす♡
そんな呑気なメッセージに、どう答えたら良いか分からず曖昧に返した。
ーお待ちしています!こちらは何とか頑張っています。
現状、私一人ではどうにもならず、木佐貫さんと米田さんに負荷が掛かっている日々。
木佐貫さんはとうとうその業務量にぶち切れて、上司に直談判したのだ。
ー彼女が遅くまで残業することで、小学生のお子さんがここずっと夕飯を一人で食べている。
学校の行き渋りが最近あって子どものメンタルが心配。不登校になる前にどうにか対処しないとー
そんな愚痴を米田さんにこぼしており、私も気になっていたのだ。
新しい人が来月から入ること、それは私が花山さんに伝えることではない。
なので、当たり障りのない感じでラインを終え、後はどうなろうが私の知ったことではないと割り切ることにした。