GW明けに、子の高校では社会見学がある。
詳細を聞いても答えてくれないのでよく分からないけれど、最近少しは学校に馴染んで来たようで、お弁当も残さなくなったし、家の中でも割と笑顔が増えた。
深刻な顔でスマホを見ていることも減り、お笑い番組を観て笑うようにもなった。
恐らく、学校で話せる友達が出来たのだろうと思う。
GWは中学校の友達と遊ぶ
GW、子は中学の友達と遊ぶ約束をしているという。
新生活も一か月を過ぎ、昔の仲間が懐かしくなる頃。
それに、互いの近況を語り合うには良い時期。
カラオケや買い物と、割と近場のお出掛けらしいけれど、今から楽しみにしているのが分かる。
友達との買い物では、社会見学に着て行く服を買うのだと言う。
早速、夫におねだり。
娘を溺愛している夫は、なんだかんだで財布の紐が緩くなる。
「女子高生には金が掛かるよ。まったく。」
「だって、バイト出来ないんだもん!ありがとう~」
調子良く、こういう時だけは愛らしい笑顔を父親に向けるのだ。
グループ行動で互いを知り合う
社会見学といっても、学習というよりは学校側がお膳立てした仲間作りをする為の場ーという感じ。
すぐにクラスに馴染める子もいれば、我が子のようにゆっくりの子もいる。
なかなかクラスメイトと話すきっかけが見付からず、まだ一人きりの子もいるかもしれない。
今は、大学ですら最初のオリエンテーションで学籍番号順にグループを作らされるという。
SNSで繋がれる時代といっても、様々な性質の人間が集まれば、皆が皆すんなりうまくいくわけでもない。
半ば強制的にでもそういったグループを作らされた方が、生徒側も余計な責任を負わずに済むし気楽なものだ。
子は、いったいどんなグループと行動を共にするのだろう。
少し探ってみたけれどなしのつぶて。
「どんな子と一緒の班なの?」
「え?別に普通の子だけど。」
「何人?」
「6人。」
「誰が決めたの?自分達?それとも先生?」
「まあ、色々。」
「何部の子達?」
せめてどんな雰囲気なのか知りたく、それを知る手掛かりが部活ーだと思い、聞いてみた。
「知らない。」
本当に、一ミリも情報を与えてくれない我が子なのだった。
お洒落をしたい気持ちは意欲のあらわれ
社会見学といっても、小中学校からお馴染みの都内巡りのようなものでまったく目新しくもない。
だが、人が違えば景色も違って見えるのだと思う。
そして、新しい服を着て行きたいーというのはポジティブな心のあらわれ。
人から良く思われたい、そして自分を楽しむ余裕が出来たということなのだ。
「メイクはしちゃ駄目だってさ。」
学校規則にもあったのだけれど、更に社会見学のしおりのようなものに記載されてあったこと。
メイクやピアスは禁止ーOO高校の生徒としての自覚と責任を持ち、良識ある態度と行動を云々書かれていた。
子は先日の春休み、中学の友達と遊びに何度か出掛けたのだけれど。
薄っすらメイクをしていた。
つい、気付かない振りをしてしまったのは、心の奥底でどんどん大人になっていく我が子のスピードについていけず戸惑ったから。
掃除をするのに子供部屋に入ると、いつの間に増えた化粧関連諸々の道具。
まだバッチリ付けまつげとかのアイメイクはしていないけれど、すっぴんメイク?的なものをしているようだった。
もうあと半年~1年もすれば、本格的メイクをするようになり、家の中でしか我が子の素顔を見ることが出来なくなるかも。
そう思うと、少し寂しい。
しかし、入学して1~2週目は落ち込みが酷く、そんなお洒落に構う余裕も無かった我が子。
ようやく生活に彩りが蘇って来たようで、母として嬉しい気持ちも半分はあるのだった。