二度目ましての憂鬱

会議室 わたし
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 高校PTAの集まりに参加した。
3学年の合同なので、広い教室。
やっぱりこの空気感が苦手だ。

各学年ごとの集まりは殆どラインで済ませることが多く、それは小中学校の頃に比べたら気楽なのだけれど、だからなのか、いまいち人と名前が一致しない。
そんな中、同じ学年のKさんらしき人が隣に座った。
ただ、それがKさんなのかどうか、確認するには横を向いて顔を見るしかなく、その行為がどうしても不躾に思えてしまい委員長の方に視線を向ける。
Kさんらしき人の隣に誰かが座り、2人は会話を始めた。
やっぱり同じ学年の人ではなさそう‥と思いほっとしたのも束の間。
彼女らの会話が耳に入り、Kさんだということが判明。挨拶すれば良かった。

会の途中で、Kさんの隣にいた人は退席してしまった。
途中、休憩が入り周囲は雑談を始めた。
私は角の席だったので、隣の席は彼女しかいない。
ただ、今更挨拶っていうのも微妙だし。その前に彼女は私に気付いているのかいないのか。
重たい空気。
そう感じるのは私だけ?と思っていたけれど、Kさんももぞもぞ落ち着かない感じで互いの距離感を探り合う。
こんな時、針金さんや素敵ママ、それにYさんだったら躊躇なく隣にいる知人かもしれない彼女を確認し、声を掛けるのだろう。
もし人間違いだったとしても、愛想よく「すみません!」と一言詫びて、しかも初めましての雑談をし、気まずさを打ち消せるに違いない。

Kさんは、私のように物静かな感じの人だった。春に会った時、委員会の帰りにTさんも交えて3人で帰った時は笑い合うくらいに会話をした仲だったのに。

結局、休憩時間は気まず過ぎてトイレに駆け込む私。席に戻ると、彼女はなんと別の席にうつっていた。
次回、学年ごとに会う時のハードルを上げてしまった。
自分の性格が嫌になる。

二度目ましてが苦手。
初対面での社交辞令から一歩踏み込んだ会話が苦手。
だから、そんな状況になった時、つい気付かない振りをしてしまうのだ。







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わたし
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隣の芝生
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