10年来のママ友

ペディキュア わたし
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 引っ越し前のママ友にラインをしてみた。昨夜、思い立ってのこと。
だが、既読にすらならない。彼女の身に何かあったのかもーと胸騒ぎ。
しかし、それ以上の行動は躊躇われ、一人で悶々とビールを飲む。

 実は、昨日の夜、18時過ぎにクリーニングを取りに駅前のモールへ行き、そこで見覚えのある女性達を見掛けた。
正確に言えば、モールではなくモール横の飲み屋街。そこは焼き鳥屋やチェーンの居酒屋だけでなく、お洒落なワインバーなんかもあり、週末の夜には最寄り駅の住人以外にも電車に乗ってやってくるくらいの場所で、テレビでも何度か放送されている知名度の高い場所。
そこに、素敵ママがいたのだ。遠目からでもはっきり分かる。なんてことのないラフな服装なのにお洒落な空気を相変わらずまとっていた。
その隣に、スネ夫ママが。そして子どもの名前は思い出せないけれど園時代に彼女のグループにいたと思われる数人の女性。
月日を経て、それなりに皆老いていたが、しかし小綺麗にしている。みすぼらしいジーンズにフリース姿、すっぴんマスクの私とは違う。

 そそくさと遠回りをし、彼女らに顔を合わせないようにクリーニングへ向かった。
夫は今度こそ飲み会の日だったこともあり、買う予定ではなかった発泡酒と安ワインを買って帰宅。
子は勉強を頑張っているので、夕飯は子の分だけカルビ肉を焼いて、私はちょこっとその肉に冷蔵庫の余り物と冷凍枝豆で一人パーティーをしよう、そう思った。
ほろ酔いになり、そこで引っ越し前のママ友にラインをしたのだ。
10年来の友達、と私は思っている。北海道にいながらも私のことを気にして色々と贈り物をしてくれて。
しかし、ここ数年は疎遠になっているのだ。
子どもが同じ濃度で優秀で且つ、順風満帆でないとうまくいかないのだろうか?
スネ夫ママや素敵ママらの群れの中に、ボスママはいなかったなと思う。彼女の息子は中学時代に坂道から転げ落ちるようにいわば陰キャになってしまったからか?

 長い子育てをし、近くにいなくても一人くらいはママ友が私の人生の中に残るよう祈ることは、贅沢なことなのだろうか。
ビールはすっかり泡が消え、口の中の苦みがなかなか消えずにいた。

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