大家族のご長寿番組、石田さんチ。
観るのを楽しみに、録画をしていた。
初回から実母が大家族ものが好きで観ていた番組で、私も何となく観るようになり、今でもついチャンネルを合わせてしまう。
今回は、長女が何十年ぶりに出演ということで、ずっと出演NGだったのは結婚した夫家族絡みなのではないかと思っていたのに、実はそうではなかった。
テレビが嫌だったのではなく、両親が嫌いだったからという理由だった。
子どもっぽい父ちゃんに愚痴りやの母ちゃん。
この言葉に、私も胸が痛くなった。
そうだったんだね、あなたも長女で、しかも下に兄弟がわんさかいて、我慢して我慢して、親からは良い風に言えば頼りにされて、でもそれは本人が望んだことではなく環境がそうさせた。
しかも、それは選択可能な環境で、なんで?って驚きからやがて失望へと変化して、最後は諦めることで折り合いをなんとかつけて。
苦しかったね。
親が自分達の意思で選んだ環境の結果なのに、その不満や愚痴をたらたら娘にぶつける。八つ当たりをされる。お手伝いというよりは親として回らない仕事を押し付けられる。それはしつけとは違う。
私もそうだったから分かる。
弟にはしない、同性で長女の私にだけ。
その時、私は母の子どもではない役割を果たさなくてはならないと思っていたし、そのすべてを丸っと肯定してあげないとならない。おかしいなと思っていても、それを口にするのはタブーであり、正しさとか間違いとかはどうでもよくて、ただ親の機嫌を損ねないよう配慮しなくてはならない。
何十年越しに、本音を言えたこと。
それは良かったね。
でも、なんで父ちゃんにだけだったのかな。
父ちゃんは、半分ユーモアで返しつつ、ショックは受けていたようだけど。
でも、仕事が大変だったなんて一辺倒な言い訳とかせず、ただ黙って彼女を受け止めて欲しかったな。そこは残念。
母ちゃんにも言えたら良かったのにね。やっぱり女同士、越えられない壁があるのかな。
私もいつか母に言えるだろうか。いや、一生言えないな。言ったら終わるな。
言ったら楽にはなるかもしれないけど、傷付けてしまったと後悔する。
いつの間に、母と子が逆転してしまったのかな。
でも気付いて欲しい。多分、無理だろうけれど。
長女の独白
わたし
