人生100年時代

ドア 仕事
スポンサーリンク

 ダブルワーク先でのこと。
社員だけではなく派遣や直接雇用、短期バイトなどー、雇用形態は様々。
総勢、数百人。
なので毎回、フロアの人々とは初めましてのような状態。
今日隣に座ったのは、見た目年齢70くらいのよぼよぼのおじいさん。
私の時と同様、入社したばかりなのだろう。隣で社員がマンツーマンで研修をしている。
正直、私が言うのもなんだが大丈夫?と思うくらいで、目も悪いのかPCの操作もオタオタしていたのだが。
若手社員に何度も同じ質問をするので苛つかれ、キツイ口調で返されてもにこにこ受けている。
響いているのかいないのかーとんでもKYな人物が入って来た?
自分より出来ないかもーそんな人がいるだけで肩の荷が降りる。
ノルマ第一のこの職場では、最下位にさえならなければなんとか居場所は作られるーそんな風に高を括っていたのだけれど。
それは大きな間違いだった。
実践が始まると、もうベテランの域。
社員も驚く程。
見た目はおじいさんだけれど、恐らく定年前は大企業のお偉いさんだったのでは?と思っていたら、彼の向こう隣りにいた女性が私と同じ疑問を持ったのか、休憩時間に話し掛けており、やはりそうだった。

「すごいですね!そんな有名企業に勤めてらしたのに、なぜここに?」


 他の社員に聞こえるのではないかと、こっちがハラハラしてしまう。
おじいさんは穏やかに、

「いやいや、働けるうちはね、社会の役に立っていたいんですよ。人生100年時代、まだまだ頑張らんとね。それにここでは新人ですから、前に何をしてたとか、関係ないですよ。」


 謙虚なおじいさんに、年老いてもこうして頑張っている人もいるのだなと励まされる。
人生100年ーという、気が遠くなる未来に思いを馳せる。
コンビニやファーストフード店で働くお年寄りもそう。
どんな仕事でも、社会の役に立ちたいという想いー、そこに長生きの秘訣がある。








 

 

 

スポンサーリンク
仕事
スポンサーリンク
シェアする
隣の芝生
タイトルとURLをコピーしました