「ママ、髪切ったんだ・・」
玄関ドアを開けた子の表情で、やっぱり失敗だったと後悔。
思い切ってボブにしたのだけれど、仕上がった美容院の鏡の中にいる自分と目を合わせる気まずさといったら!
とにかく早く自宅に戻り、自分なりにセットしたい一心だった。
店自体のサービス、接客はやはりピカイチ。
以前、店のアンケートで「話すより雑誌を読みたい」としていたのだけれど、その顧客情報はまだ生きていたらしい。
スタイリストは前回の人とは違えども、やはり物静かな女性で、必要以上のことは語らず黙々とカットとカラーをしてくれた。
予め準備していた理想のヘアスタイルのモデル画像。
それを見せたら、二つ返事ですぐにカット。ザクザク鋏を入れられ、テルテル坊主のように身動き不可能なケープの中で、徐々に不安が増してくる。
おおよその形が出来上がったところで、なんだかずんぶりむっくりというか、首が太くガタイが良い感じに見える自身に、ロングの時とはまったく違う印象はネガティブなものだった。
何がいけないのかー
首が短い?太い?それとも顔の造作の問題?
カラーも明るめにしたと思うけれど、なんだか真っ黒。
そして、極め付けは前髪。眉にかかる程度と伝えたのに、ドライヤーで最後に乾かすとオンザ眉毛で年齢不詳なおばさんの出来上がり。
結局、ロングー、せめて肩に付く程度の長さにしておくべきだったと大後悔。
更に、月曜の出社が憂鬱なものになった。
皆、どんな反応をするだろう。変な髪型だと思われる?
ボブヘアは、首が長くすらっとしていて、色白で華奢な人が似合うのだと思う。
取り敢えず、子が使っているアイロンを使い、更にヘアワックスを揉み込み、なんとか見られる形にはなったけれど。
早く髪が伸びますように・・