正月の挨拶ー、義実家には行ったが実家は私一人での帰省。
帰省と呼ぶには大袈裟で、実際は寄る程度のものだけれど。
子も誘ったが、友達とこの日は約束があり、来月の休みに一人でぶらっと顔を出すからという条件で来ないことを許した。
夫についていえば、誘うも何も来ない前提。
私が実家に帰ると伝えると、顔も見ずに、「あぁ、そうか。夕飯までには帰って来るだろう?」の言葉でおしまい。
「あら、いらっしゃい。あれ?花子は?」
「友達と約束あって、来月に顔出すって。」
「そう。じゃあお年玉だけあんたに渡しておくわね。」
母からお年玉を受け取り、私からもお年賀とお年玉を渡すいつもの儀式。
父も珍しくリビングにおり、久しぶりに家族水入らずの時間を過ごす。
弟は、相変わらずパチンコだかスロットで家にいない。その状況でも母は、弟の肩を持つ。
「あの子からもお年玉を貰ったの。これ見て、ブローチ買っちゃった。」
ミキモトのパールのブローチだそうで、いったいいくら?
スロットで稼いだお金で?それについて母は私の弟に対するネガティブな感情を瞬時に読み取り、言い訳がましく、
「誰にも迷惑掛けてないんだからいいのよ。ちゃんと貯金だってしてるはずだし、小遣いの範疇でやってるんだから。それに、私達の病院の送迎だとか買い物だってやってくれるし。ストレスだってあると思うの。独身なんだからそれくらいの楽しみがなくちゃね。」
私の弟への苦言を封じるかのように、今度は娘婿の悪口が始まるのだ。
それ以上言おうものならこっちだってカードはあるのだと。
「あんたも向こうの実家へ行ったの?常識的に振舞ってる?私達はもう諦めてるし、顔も見たくないからいいんだけどね。普通だったらこんな非常識なことは許されないからね。」
今や、夫の名前すら出したくないのか遠回しに悪態をつくのだ。
非常識だと。
引っ越しの手伝いをしなかったこと、正月も盆も顔を見せないこと、見せたとて非常識な振舞いで気分を害されること。確かに母の言う通りな面もあるのだけれど、やっぱり聞いていて気持ちが良いものではない。
2時間程度の滞在となったが、どっと疲れた。
N恵の近況とまたN恵の旦那とうちの夫を比較されるお決まりの流れにうんざりしつつ、だが毎日のことじゃないし一か月に一回程度の捌け口になることで母の気が済むならもういいかと思う。
私は私で新年早々の数々のストレスを軽減させるべく、ちょっと何か自分が喜ぶことをしたいと考えている。