帰宅部決定

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 子は、散々迷った挙句、部活に入らないという選択をした。
夫とその件では散々もめたけれど、その代わり、大学受験を頑張るからと説得して。

私としては、子の決めた選択については肯定的だ。
中学では3年間テニス部で頑張っていたのだし、集団の場でうまくやるスキルは既に身に付いている。
高校生活くらいは、自由で良いのではと思う。



帰宅部の特権

 親の心配をよそに、子の高校生活は段々と充実して来たようだ。
帰宅部という選択に、正直、私も大丈夫なのかと不安はあったけれど、どうやらクラスで気の合う仲間が出来たらしい。
細かいことは教えてくれないけれど、


「クラスの友達が~・・」

「クラスの友達と帰りお茶してくから~」


 など、「友達」というキーワードが頻繁に出て来るようになった。
スカート丈も短くし、薄っすらメイクに髪型にも拘り始めた。
 


帰宅部=バイト

 ちょっと困ったことでは、バイトをしたいと言い出した。
これも、クラスの友達の一人がGWから始めたバイトについて楽しそうに話しているのを聞いてやってみたいと思ったそうだ。


「うちの高校、隠れてバイトしてる子たくさんいるよ。部活入ってない子は結構してる。私もやりたい。」


 しかし、夫と私はバイトについては否定的。
自由に使えるお金が増えることで、子の行動範囲が良くない方向に進んでしまうのではないかと恐れているからだ。


「色々欲しいものがあるし。スタバに行くだけで1000円くらい掛かるんだよ~。お茶も皆に誘われて毎回断れないよ。」


 夫に懇願していた子。
夫はそれでも首を縦に振らず、その代わりに取引先の挨拶か何かで貰ったというスタバカードを子に渡していた。


「それ、5000円入ってるから。とにかく、うちはバイトは駄目!」

「はーい。」


 スタバカードで子は大人しくはなったものの、焼石に水のような気がする。
また来月にでもなれば、お金がないないと騒ぐのだろう。




下校後の過ごし方

 「塾、また考えるか。」


 一度は塾を辞めたけれど、それは高校生活に慣れる為であった。
大学受験を考えるのならいずれ入塾しなくてはならないし、帰宅部になったのなら時間はおおいにある。
 夫としては、無駄に友達とふらふら街を遊び歩くのではなく、もっと有意義に時間もお金も使って欲しいと思うのだろう。
夫の言い分も分かるけれど、今からまた受験の時のような生活に戻すのはちょっと可哀想な気もする。
部活に入らないからといって、高校生活を放棄した訳ではない。
他に何かの活動をするかもしれない。
生徒会に入ったり、何かの実行委員になったり、また留学してホームステイ体験をしたいと言い出すことだってないとはいえない。



ゆとりは自由ではなく怠惰

 夫に言われた言葉。

「まだ入学したばかりなんだし、もうちょっと様子見たら?塾のことは、夏休みに入ってから考えたら・・」

「だからあなたは甘いんだよ。自由ってのは、縛りがあるから活きるんだよ。だらだらするばっかなのは自由じゃなくて怠惰。そういえばあなた、仕事は?決まった!?」


 夫に少し反論すれば、これ。
どうやら私が怠惰に見えるらしい。
履歴書を書いて応募して不採用のループ。
だが、その過程は認められない。
成果を出さなければ、怠惰同然なのだ。

「中間テスト、来週だよな。」

「うん。」

 そこで夫婦の会話は終わった。
夫が出勤し、今日も座って出来る仕事の募集を眺めるけれど。
コールセンターばかり。
喋るのが下手な私には一番向いていない仕事だ。







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