昨夜、夫の帰りは随分遅かった。
仕事だと言っていたけれど、土曜だしホワイトデーだということ。
バレンタインの後には新しいブランドもののネクタイを見掛けたから、ホワイトデー数日前から、夫の部屋へ行ってはブランドのショッパーはないかと探したりして。
結局、それらしきものを見付けることが出来ないまま当日。
そうして、昨夜は日付が変わって午前1時帰り。
リビングで寝ずに待っていたら、
「あぁ、起きてたのか。」
そそくさと風呂に入り、出てからはやたらとため息。
「あー、疲れた。眠い。」
「仕事?」
「あぁ、年度末だしな。色々やることたまってるしな。」
夫が脱ぎ散らかしたスーツなどをハンガーに掛ける。
ふっと、ネクタイが例の新しいものだということに気付く。
これ、買ったの?とラフに聞くことが出来ない夫婦の壁。
私達は、いつまで経っても他人のままだ。
ホワイトデー
夫