なんだかんだ、夫に守られて生きて来たんだなと思う。
それは今でもだけれど。
外に出て働くようになり、違う種類のストレスを抱えるようになった。
勿論、専業主婦時代も何かしら嫌な目にあったり辛いことはあったけれど、今の暮らしの比にならない。
コルセンパート帰り、今日もノルマを達することが出来なかったと肩を落としつつとぼとぼ歩く。
会社が都心にあるので、17時過ぎの街並みはクリスマスのイルミネーションでキラキラとしている。
マックに寄り、貯まったポイントでホットコーヒーとポテトのSを購入。
手出しゼロ、最近は貯めるばかりで使ってをいなかった家族カードのポイントだ。
窓際のカウンター席から見える景色をぼーっと眺めていると、今日一日の嫌な思い出がサラサラと流れて消えて行く錯覚を覚える。
店内は、テスト期間なのかイヤフォンをして勉強する学生や、若い大学生風カップルがたくさんおり、主に若者ばかりだった。
主婦は、買い物や夕飯の支度を始める時間帯だ。そう思うと、何とも贅沢な時間を過ごしている気がした。
いつの間に、ポテトがシナシナになっており、1時間近くも店にいたのだと気付く。
ラインが子から来て、
ーママ、どこ?いつ帰って来る?
寄り道せず帰宅したらしい。
塾前の軽食の用意をしていなかったことを思い出す。
ーごめんごめん、もう帰る。マック、食べたい?
ーえ、太る・・でも、食べたい。
子の希望で、軽食ではなくなってしまったが、マックのお土産。
ちょっとした楽しみは、そこらへんに転がっている。