咲ける場所に移動するということ

コスモス 仕事
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 バスケットの試合に感動を貰い、私も頑張らなくてはーと奮起したのも束の間。
彼らは、自分の咲ける場所をだいぶ前から知っていたのだなーと思う。
華やかに、軽やかに舞う姿がただただ眩しかった。

いったいどれだけの人が、自分の咲ける場所に辿り着けるのか。
実際は、ほんの一握りだろう。
なかなか蕾が開かない人もいるだろうし、そもそも芽が出ない人だっている。
咲きそうで咲かず、そのまま枯れてしまう人だって。
それでも、たった一度きりの自分の人生に、花を咲かせたいと思うことは贅沢なことではない。

 パートが休みだと、どうしても考えてしまう。
ぐるぐると、答えの出ない日々。
出勤時、どうしても行きたくなくって電車が止まればいいのにーだとか、何かのアクシデントに巻き込まれれば、休む言い訳になるだとか。
しょうもない、本当に。

努力しようと、仕事関連の本を数冊買った。
だが、すぐに挫折した。
私の能力には難解過ぎて、自力でテキストの理解が進まない。
研修の時すら講師がおまけのパート新人に付きっ切りで教えてくれたのにちんぷんかんぷんで思考がストップしたのだ。
向いていない、この仕事。
事務兼、雑用ーそれに、専門PCスキルも必須な仕事。
この職場内ではパート的立場であっても、他の職場だったらどうなのか?という疑問すら湧く。
社員レベルの業務を任されているのでは?と。
これまでのパートとは畑も違うから、比べようもないけれど。
これまでが、習うより慣れろ的な仕事だったこともあり、いつまで経っても慣れず、習っても習得出来ない自分に嫌気がさすのだ。
いや、一番は、迷惑を掛けている自分。
役に立っていない自分。
この職場に必要とされていない自分なのだ。
でも、まだ試用期間ーそう言い聞かせて踏ん張っている。


 ずっとずっと探している、自分の咲ける場所。
その割に、なかなか移動出来ない私。
相性の良い土壌に巡り合えず、ようやく見付かったかもーと思った結果がこれ。
この土にはもっと、強い根っこを持つ生命力溢れた花が咲くべきで。
風が吹けば飛ばされる、そんなひ弱な花では駄目なのだ。


 それでも、私にだって意地はある。
3か月は絶対やると決めたのだ。
その期間で何か変わるかもしれないし、何も変わらないかもしれないけれど。
 

休みを使ってまで、パートの人間関係で悩むことはあっても業務の勉強なんてしたことは無かった。
そこだけでも自分を褒めたい。
頭になかなか入って来ない専門用語を、何となくでも理解することに努める。
そうすれば、もっとスムーズに業務が進むかもしれない。
余計なワンクッションを無くせば、時間は作られるし、出来ることだって増えるかもしれない。


 中二病を拗らせたまま、大人になってしまった私。
その根底には、誰かの役に立ちたいーそんな気持ちがあり、今もこうして踏ん張っている。







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