マンネリランチ

そうめん 生活
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「また、そうめん?」


 昼食に部屋から出て来た子が、テーブルの上に用意された素麺を見てがっかりした顔をする。
とはいえ、毎日素麺を出している訳じゃない。
置き弁の時は、スタミナ丼にしてみたり、おかずをちょこちょこ詰めてみたりして私なりに工夫している。
朝は、米が高くなってから和食にこだわらずパンも出しており、その際はオムレツやスープを付けているし、昼くらい楽&節約をしたい気分で数日に一度の割合で素麺なのだけれど、子はあまり好きじゃない。
パスタなら喜ぶ。
ちなみにここ最近の、私が在宅している時のランチはこんな感じだ。

・和風チャーハンに味噌汁

・ホットサンドとトマトにきゅうりスティック

・カルボナーラ

・オムライスに和風サラダ

・冷たいうどんにちくわの磯部揚げとフライドポテト、それに小松菜のお浸し

・きのこのペペロンチーノに白菜サラダ


 受験の夏ー、食べることくらいしか楽しみがない子の為に、料理が好きではない私なりに工夫をこらしている。なので、久しぶりの素麺なのだけれど。
週1ペースの素麺でも、頻繁に食べている気がするのは、恐らくあまり好きではないから。

 

 私が子ども時代、夏休みの昼といえば素麺ばかりだった。
何の疑いもなく、夏だから「そういうもの」だと受け入れていた。
他の季節のランチは、麺類といってもラーメンやうどんやそばやパスタで、素麺は夏の風物詩。
稀に夏以外の季節で食卓に上がることがあっても、にゅうめんとしてメインではないあくまでも汁物扱い。
なので母にそんな風に不満を漏らすこともなかった。
いや、不満だった時もあったのかもしれないが、母の顔色を逐一窺っていた私なので、それを表に出すことなど皆無だったのだ。


 今思えば、母が毎日のように夏休みの昼に素麺を茹でていた気持ちが分かる。
2分足らずで茹で上がるし、めんつゆとネギさえあればあっという間に出来上がる。
それに、大皿にどんと置き、後は食べたいだけ各々箸を伸ばせば良いのだから、皿数も少なく、準備も片付けも楽ちん。究極の手抜き節約料理として素麺は、いつの時代もずぼら主婦の味方だ。

 我が家は、業スーの800ℊで200円にも満たない素麺を食べている。
義実家は揖保乃糸しか出さないだろうから、最初これを夫の前に出す時は緊張したけれど。
なんの疑いもなく食べていた。
夫もそこまで素麺が好きではないから、高くても安くてもそこまで気にならないのだろう。
適当にみょうがやネギ、天かすなどの薬味をたっぷり加えて食べれば、低価格な麺でもそれなりになると思っている。腹に入れば同じ。
でも、揖保乃糸を食べてみたい気持ちもある。
義実家同様、実家でも、母は揖保乃糸しか買わなかった記憶がある。
そういうところは高級志向が高く、安い素麺なんて食べたくないといって聞かなかった。
子ども心に、素麺なんてどれも同じじゃんと大して興味もなく食べていたけれど。
今なら出されたら喜んで食べるだろう。業スーの素麺と食べ比べをしてみたい。



 




 

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