子ども自慢がウザイ

高層ビル 仕事
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 事務パートの年度初め。
新入社員らしき若者もちらほら。フレッシュで見ているこちらも背筋がシャンとする。
子も、あと何年もすればどこかの企業でスーツに身を包み新社会人となる。
花山さんが眩しそうに彼らを見ながら、息子さんについて聞いてもないのに話し出した。
雑談していても仕事が完璧な彼女はいいけれど、私は手元がお留守になってしまう。
だが、ピンチの時は私の作業をなんだかんだ手伝ってくれる彼女を無下にする訳にもいかず、話を合わせる。


「うちの息子、〇〇に勤めてるんだけどね~」


 誰もが知る、大手コンサル会社だ。


「大きい会社だから、やっぱり自分のやりたいようにはなかなか出来ないみたいで可哀想で。ここみたいに小さい会社だったら好き勝手出来そうだよね~。」


「はぁ・・」


「あの子達、どこ大卒なんだろ・・中小だし、MARCHくらいなのかなぁ。うちはW大なんだけどね、やっぱり旧帝大にいい仕事取られちゃうみたいなの~。うちの子、旧帝大合格圏内だったから頑張れば入れたのに指定校選んじゃったんだよ~。ギリギリまで部活やってたし、部活にそれこそ命掛けてたから~。本当に勿体ないことしちゃったなぁ。」


「すごいね・・」


「芝生さんのところの娘ちゃんも今年受験でしょう?先々考えて志望校決めた方がいいよ。」


 アドバイスしたかったのか自慢したいだけだったのか、彼女の真意は分からないけれど恐らく後者だったのだろうと思う。
旧帝大を目指せる程の学力を持つ息子―そして一流企業で能力を持て余している可哀想な息子ー、本来ならもっともっと上を目指せるはずなのにーと。

そしてMARTHくらいと下に見られている大学に我が子は今の時点でE判定。
彼女のことだから、受験が終わった頃にどこに受かったのか聞いてくるだろう。
そして、ますます我が息子を誇りに思うはず。
他所の子を自分が気持ち良くなる為の道具に使う、それだけはやめていただきたい。





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隣の芝生
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