ミス隠ぺい

ポスト 仕事
スポンサーリンク

 仕事始め一発。
やってしまったことに気付く。
デスクは相変わらずごちゃごちゃしており、整理する時間もなく仕事納めだった昨年末のこと。
角2封筒が個人ファイルに挟まれており、一気に記憶が蘇る。
米田さんに頼まれていた業務の一つ。
年内に郵送するよう言われていたのに。内容はよく分からないけれど、12月末〆切の書類。
宛先が印字されている返信封筒で、今出したところで〆切に間に合わない。
なのですぐに報告すべきだった。
なのに、どうしても言い出せず、しらっと昼休みにポストに投函した。
何をやってるんだろう。

仕事始めの昨日は、社内の誰もがバタバタしているようで、とてもじゃないが私のミスを言い出せる空気ではなかった。
米田さんはほぼ打ち合わせで席にいないし、いたとしても取引先と電話をしていたりと常に誰かと話している風で自分の仕事がなかなか進まず苛々しているのが見て取れた。

 報告が遅れれば、逆にそのミスは大きくなる。
ミスが消滅するでもないし、無かったことになるわけでもない。
社会人失格ー

ミスがなんらかの形で露呈するか、米田さんからその件について追及があった時にうっかりしていた風を装い詫びるか。
潔く報告した方が絶対良いと頭では分かっているのに、いざ彼女を前にすると思うように行動出来ない。



スポンサーリンク
仕事
スポンサーリンク
シェアする
隣の芝生
タイトルとURLをコピーしました