夫婦の盆休み

ビュッフェ 生活
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 盆休みになれば、夫は何かと予定を立てて外に出るのだろうと思っていたのだけれど。
今年の盆はずっと家にいるようだ。
義実家絡みの予定しかない。
だからか分からないけれど、やたらと気分転換に外食をしたがる。
私としては家事が楽になるけれど、その分、家計のやりくりに頭を悩ます。

 ちなみに今日は、モーニングバイキングへ。
朝から車に乗って、ファミレスへ。1000円で食べ放題。
子も誘ったけれど、ダイエット中だし昼前には遊びに行くからと断られた。
夫はこのファミレスの目玉、自分で焼けるワッフルが気になったようだ。

盆休みだからか、家族連れが多い。
そして、私達のように夫婦やカップルも。
料理も、品揃えが多く目移りしてしまう。
到着し、30分くらい待たされたけれど、それを帳消し出来る程に充実したメニュー。

皿に、サラダとオムレツやソーセージを乗せ、好きなパンを盛る。
家で食べるサラダは水っぽく美味しさを感じないのに、店のサラダはどれもシャキッとしていて美味しい。どうせお代わりをするからと、取り敢えず気になったメニューのみセレクトした。
席に戻ると既に夫は食事を始めていた。
彼のトレイには皿がめいいっぱい置かれており、主にソーセージやオムレツは勿論のこと、バイキングだからかパンがあったかと思えば納豆とご飯、それにカレーもあったりと、ごちゃごちゃしている。
夫も私も無言で食べた。

 隣の席に、私達より年上の夫婦らしき男女が穏やかな笑みを浮かべながら、コーヒーを飲んでいた。
時々の会話、心地良い沈黙。
男性は新聞を読み、女性は小説を読んでいる。
対し、目の前の夫は食べることに落ち着くと、スマホをポチポチ。
なぜだろう、新聞や小説では感じない不快感と孤独感。

「チョコソースでいいの?」

 男性が女性に聞く。
新聞を置き立ち上がると、男性がバイキングコーナーへ。
しばらく経ち、男性がワッフルを乗せたお皿を二枚持って戻って来た。


「ありがとう。」

 小説から目を離し、女性がにっこり笑う。


「お代わり、要る?」


 男性は、再びバイキングコーナーへ。
今度はコーヒーカップ二つを手に戻って来た。
2人共ワッフルを頬張り、何か話しながら楽しそうに食べている。
純粋に、いいなぁと思う。
子どもが巣立ち夫婦二人暮らしなのかー、そもそも子どもがいないのか、結婚しているのかいないのか、そんなことはどうでもいい。彼らの空気感がただ羨ましい。

「あなた、もっと食べて。そんなんじゃ元が取れないよ。」

 夫にせかされ、腹9分目なのにお代わりをしに席を立つ。
家にいても外にいても、結局は夫のペースに巻き込まれるのだ。

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