実家への支援

手のひら 生活
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 母に定期的に電話をしている。
最近になり、父への不満が爆発気味。それに反比例するかのように弟上げが大袈裟なくらい。
よって、暗に娘の私に対しての下げを感じてしまうのが私の弱いところ。

父は大病をしてからというものの、入退院を繰り返していたが今は落ち着いて自宅療養。
元々口数の少ない人だったが、病気のせいか更に喋らなくなったそうだ。
あのお喋りな母となぜ結婚し、離婚もせずここまで来たのか不思議なくらいで、娘の私にとっても存在感の薄い人。
父との思い出はあまりない。可もなく不可もなくといったところで、母に対してはネガティブな感情もあるし彼女の言動に振り回されて来た人生なので、もし母がこの世から去った時、私は案外泣くかもしれない。
だが父に対しては、どうだろう。

「認知が始まったわよ。あんたは一緒に暮らしてないからこの大変さが分からないけど、昨日なんて火を点けっぱなしでそのままだったんだから。危うく火事になるところだったわ。」


「我儘なのよ。牛肉が食べたいって言えば、家に鶏肉しかなくても買いに行って作れって。じゃあ自分で買い物行って作ればいいじゃないの。働いてないんだし、時間はたっぷりあるんだから。私はあの人の家政婦じゃないっての!!」

 昭和の父ー、家事育児は母親が担うものーという、今の時代では通用しない価値観の持ち主で、だからこそ今も尚、こうして母を苛つかせる。


「買い物も食事も、私が疲れてる時はあの子がやってくれるから助かってるわ。そうそう、仕事も始めたのよ。なのに、この間は私の病院の送迎の為に休んでくれて、さすがにそれはって断ったんだけどね、あの子は優しいから。でもこれでまた仕事を辞めることになったら申し訳なくて。」


 弟が定職にも就かず、あちこちふらふらしている免罪符をすぐに母は作りたがる。
伯母等の親戚にもそう言っているようで、この間、N恵にも言われた。

ー私にも、独身の兄弟がいれば親の面倒丸投げで気楽だったなーと思うよ。

 そんな言葉を掛けられ、なんともモヤモヤしたのだ。
お互い様ではないの?と思う。年金暮らしの実家に寄生し、そりゃあ細々とした手伝いはしているのだろうが、家に金を入れるでもなく家賃はタダで、料理や掃除や洗濯などは母にやって貰い、気の向いた時に手軽なバイトをし、それすら長続きせずトラブルを起こしては退職。
スロット中毒で貯金など殆どないからその日暮らし。
両親がいなくなったらどうなるのかー、そして、そんな弟から時々金の無心があること、こっちも姉としての罪悪感もあるから内緒でパート代を回していること。それを母は知らない。

「俺、欠勤したんだよその日。働いてたら1万にはなったかな。それに、タクシーと色々買い物もしたから2万かな。」

 たまにふらっと自宅に来てはそんな報告をしてくる弟に苛々しつつ、夫が在宅している日に来られたらたまったもんじゃないので今ではラインの連絡。
弟いわく、親の代わりに出した費用の半分かそれ以上は、パート代から捻出して弟の口座に振り込むようにしている。
滞ると、また我が家に不意打ちでやって来るからだ。
夫にバレたら面倒なことになる。




 

 

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