タイパ重視

モルモット 生活
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 忙しい。師走だからなのか。
猛烈に、忙しい。
家のこと、パート、それに加えて夫の自営の仕事の手伝い、極めつけはPTAの発行作業の手伝い。
どれもこれも、楽しいことじゃなく面倒だったり気の重いことばかり。
なんでこんなに時間に追われているのか?
これまでやってきた習慣の何かを削らなくては身が持たない。

「おいおい、家の中が荒れてるぞ。」

 家計管理という仕事も増えて、掃除どころではなくなっている。
数年前の専業主婦時代では、この時期は悠長に大掃除リストなんてものを作成してそれに沿って家の中を綺麗にしていたっけ。
頭の中は、子のことやママ付き合いで一杯で、今思えばなんて暇だったのだろうとすら思う。

 まるで、独楽鼠。
ぐるぐる回ってから回って、どれもこれもスマートにこなせない。
仕事でもそうなのに、これまで出来ていた家のこともどれもこれもが中途半端なのだ。

 Z世代から生まれた「タイパ」という言葉。
こんな言葉が若者達から生まれたのも、何事も効率重視、無駄なことは切り捨てる、そうでもしないとこの世の中でうまくやっていけない、必要なスキルの一つなのかもしれない。


 生きて行く為にはお金が必要だ。
お金を得る為には、稼がなくてはならない。
労働は、人の時間と体力と精神を削る。
しかし、何か、大切な何かを見落としているような気がする。
ローンの支払いに追われるあまり、素敵なマイホームをほぼ一日留守にしているような。
なんだかそんな虚無感をおぼえるのだ。




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