身内の指摘は厳しくも正直だ。
子の受験が終わり、ほっとしていたところで卒業式のスーツをクローゼットから出し、鏡の前で試着していたところ子からズバリと一言。
「ママ、頭、ヤバイよ。」
服よりなにより、白髪が気にはなっていたのは事実。美容院の予約も取っていないし簡易的に市販の白髪染めを買って来て対処しよう、そう思ったのだけれど、子が指摘したのはそこではなかった。
「禿げてる。」
数年前から、白髪は勿論のこと、薄毛にも悩んではいたけれど。
なんとか分け目を変えたり逆毛を立てたりと誤魔化してきた。合わせ鏡で見る分、大丈夫かなと思っていたのだけれど、傍目からみたら全然大丈夫ではなかった。
「え?どんな風?」
「写真撮るから待って。」
パシャー
スマホのカメラを私の頭頂部に向け、撮影する子。
少ししてその画面をこちらに見せてくれたが、それがなんともあり得ないくらいの禿げだった。
ここまで薄くなっていたなんてー正直、ショックを通り過ぎ、今現在抱えている悩みが一瞬飛び去るくらいの衝撃ったらない。
しばらく鏡の前、髪を濡らしてドライヤーを掛けて分け目をあちこちに変えて試行錯誤。
だがどこでどう変えても、ぽっかりと地肌が見える。透けて見えるのではなく、そのまんま地肌がコンニチハといった感じだ。
前髪を後ろにやってみたりーと色々試してみても状況は変わらず。禿げ周辺の白髪も目立ち、みすぼらしく汚い感じ。古臭いスーツに身を包み、禿げたゴマ塩頭の顔色の悪い中年女。これではハレの日が暗雲立ち込めナーバスになる。
更年期症状の一つに薄毛もある。エストロゲンの減少でそれは起こる。そういえばここ数か月、排水溝の髪の毛の量が増えたし、ブラッシングの度にごっそり髪の毛が抜けているなとは感じていた。だが抜けた分生えて来るものだと、勝手にポジティブに捉えていた。そうなのだ。普段はネガティブな癖に、肝心なところで楽観的な私。
生理不順もそうだし、ホットフラッシュや貧血、ただならぬ疲労感。
取り敢えず、白髪染めを買いに行く。それからドラッグストアで禿げ隠しになりそうなパウダーを買いに行く。
アラフィフになり、老いのスピードが加速している。
エストロゲン減少
わたし
