家庭内感染

体温計
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 朝、なんだか喉が痛いと言う夫だけれど、その日は資格学校の通学日。
子がインフルになっているのだし、感染している可能性を考えたら通学はやめた方がいいと伝えると途端にご機嫌斜め。


「空気が乾燥してるからだよ。インフルだったら倦怠感とか熱とかあるだろ。ほら、熱はない。」


 確かに体温計は平熱。
だが、それでも状況を考えれば周囲に迷惑を掛ける訳だし休むだろう。
職場ではない、月に何回かのスクーリングであっても、ひとつの教室で行う授業。
他の生徒達にうつしたら申し訳ないと思わないのだろうか。
夫よりも、私の方が心配。
こんなことなら喉が痛いなんてわざわざ口にしないで欲しい。


「行って来ます。」


 パーカーにジーンズ、それにリュックでまるで大学生のような服装で夫は出て行った。
スクーリングの日はいくらか表情も柔らかい。
最近、事務所に行く日は苛々と機嫌が悪い。
相変わらず犬塚さんとうまくいっていないようだ。


夫が出て、子の身の回りの世話をし、家事も一通り終えて珈琲を淹れていたところ、家の電話が鳴った。
夫からだ。


「もしもし、もう帰るわ。」


 なんだか様子がおかしい。
声も変。こんなガラガラだったっけ。


「病院、寄ってく。」


 ふらふらになりながら帰宅した夫。
検査の結果、インフル確定。
家庭内感染から逃れられなかったようだ。
となるとー次は?
今はまだ症状の出ていない私。
これからどうなるか分からない、なのでこれから数日分の買い出しに行かなくては。
なんだか気が休まらない。




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