小さな女王様

プリンセス
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 受験会場から帰宅した子。
家から近いので、試験が終わった頃だなと時計を見てからものの数十分で。
どうだった?と聞く前に、子の表情で分かる。心底疲れ切っており、話し掛けても反応は薄い。
用意していたスイーツと紅茶を出せば、黙々と口にするけれど。
一切、質問は受け付けません!のようなポーズでスマホにイヤフォン。
もはや、不機嫌の域に達している。
まだ試験は続くのに、呑気に動画を観ているのはもう受験を諦めているからだろうか?
それでも、私も夫も子を腫物に触れるかのように扱ってしまう。
我が家で彼女は、小さな女王様なのだ。

 夕飯に、好物のチキン南蛮を出した。
食欲は旺盛◎
受験弁当もだけれど、ここずっと子の好物ばかり出しているせいか私の体重も右肩上がり。
女子だけれど、揚げ物大好きなのでどうしたって高カロリーになってしまう。

「どれくらい解けた?」

 夫が我慢し切れず、子に聞く。
だがポーカーファイスで子はこう答える。

「全然。」

 全然ー余裕だったのだろうか。
 全然=駄目だったのだろうか。

 恐らく、後者。だが夫も私もそこは余白を持たせたくなり、敢えてそれ以上の解答を求めるようなことはしなかった。

「とにかく、今日はお風呂にゆっくり浸かって早く寝なさいよ。」

 そう声を掛ける精一杯。
ぺろりと綺麗に平らげた空の皿。
女王様はものの15分でチキン南蛮を平らげた。
食欲があるだけ、まだマシかーと思うことにした。


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