ぼっち体質

芽 わたし
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 ここでもぼっちか。
パート先での昼休憩、同期の花山さんはすっかり米田さんや木佐貫さんと仲良くなって、ランチは誘い合うでもなく当たり前のように連れ立って行く。
私だって最初の方こそ誘われていたし、頑張って高い店ランチに付き合っていたのだけれど、いよいよお金ももたないし、稼ぎに来てるのに時給以上のランチ代を払ってまで気を遣いながら疲れる時間を過ごしたくない。
決めたのは私だ。

 でもなんだろう、心が寒い。
どこにいても、私は私なんだなと思い知る。
義実家でも浮いた存在。
ママ付き合いやPTA、子供会など子ども関連での付き合いでもそうだ。
ママ社会という独特な世界での友達作りは諦めて、老後に向け働き出せば、また違った人間関係を築くことが出来るかもしれないーそう思っていたけれど。
清掃や総菜、工場パート、それにIT会社のパート、結局、私の居場所は作れなかった。
そしてここでも。

 これまで朝に炊いた米は、朝食と夫と子の弁当にして残りも私の分におにぎりを作って職場に持って行っていたけれど、米不足の今は冷凍してちびちびためたらチャーハンにしている。
なので、菓子パン一つとドラッグストアで安売りしている時に買うカップスープが定番のランチ。
菓子パンは、出勤前にコンビニで買うのではない。退勤後、夕方のスーパーで安くなったパンを買うのだ。賞味期限が一日程度切れていたって気にしない。半額で買えるのならその方が有難い。

 美味しくも不味くもない菓子パンを頬張りながら、スマホの無料漫画をゆっくり大事に読み進める。
無料なのは途中までだから、その後は購入しないと続きが分からないのだけれど。
すっかりはまってしまい、一気読みしたいのをぐっと堪えて読む。それが今、至福の時間だ。
何かに集中していれば、ぼっちの侘しさからいったん逃れられるのだ。

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わたし
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