男の更年期

紳士靴
スポンサーリンク


 珍しく夕方に帰宅した夫。
また弁当を残して来た。
今週は、子に弁当を作らなくても良い週なので出来ればパスしたいところだけれど、節約の為に作っている。
私が家計管理をすることになっても、自分の小遣いは勝手に口座から引き出しているようなのだけれど、なぜか昼飯代は買う時に家計からと要求されるのだ。
弁当は、たいてい卵焼きに肉と野菜を炒めたりと煮物と何かしらの副菜。
揚げ物は余裕があればすることもあるが、最近は食欲不振の夫なのでやめている。
ちなみに今日の弁当はのり弁と卵焼きにひじき煮。それにピーマンと鶏肉のチンジャオロース風。
だが半分も残されていた。

「食欲、無いならおにぎりとスープくらいにしようか?」

 正直、どうせ残されるのなら作りたくないしそれでも作らなくてはならないなら食品ロスを防ぐ為にも食べきりでお願いしたいところ。あとは手抜きも出来るスープ。


「いや、大丈夫。」


 そんな私の気持ちを汲むこともなく、夫はこのままで良いと言う。

「でも、無理して食べるのも良くないし、スープなら負担もないでしょう?」


「あのさ、負担が無いのはあんたの方でしょう?もういいよ、作るのが面倒なら!」


 私の気持ちを汲むどころか見透かしていた夫の逆鱗に触れてしまった。
疲れと苛々の矛先が私に向かう。
こういう時は黙って耐える、時が過ぎるのをひたすら待つのみ。
30分程苛々をぶつけられ、最近の家事の不出来な部分を指摘され、しまいには家計管理のこともあれこれ言われ、用意していた夕飯も食べず外に出て行ってしまった。
どうせ外で食べて来るのだろう。
仕方が無く、夫の分の夕飯を翌日の弁当に回すことでこちらの気を静める。明日の朝は楽が出来る。
何を苛々しているのか、また犬塚さんと何かあったのか?
もしくは男の更年期か?
勘弁して欲しい。




スポンサーリンク
シェアする
隣の芝生
タイトルとURLをコピーしました