お菓子すくい

クレーンゲーム わたし
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 パート帰り。
雨の降る中、気分を晴らしたく真っ直ぐ帰るのをやめて寄り道をした。
マックでワンコインといっても、お腹がまったく空かない。
ショッピングといっても、欲しいものは何千円もする。
ふらふらとショッピングモールへ行くと目に入ったガチャガチャ。
時々だけれど、気分転換に300円入れて回しては、ガラクタが増えて行く。
今月に入り、もう何回目かのガチャガチャをしようと、お目当てのミニチュア系を探したけれど、欲しいものは売り切れ。
ただ、あの高揚感を得たく、欲しくも無いキャラクターものでもいいかと妥協しかけた時、隣のゲーセンコーナーに目が向いた。
クレーンゲームでもやろうか。

 子が小さい頃は、夫がよく連れて行ったゲーセン。
何千円も注ぎ込んでは、原価100円程のマスコットで子を喜ばせていた。
ケチな夫がなんであんなに損をするゲームにはまっているのだろうと疑問だったけれど、今なら分かる。
子どもをダシに、手っ取り早いアドレナリン放出の機会が得られるから。
スロットや競艇などにはまるより、子どもも喜ぶし健全でリーズナブルな遊びだったのだ。


 平日日中のゲーセンは、子供らは学校や幼稚園だからか、大人ばかり。
大学生のような若者から、働き盛りともいえる年齢層の男性も。無職だろうか?
そして、私と同世代くらいの女性も案外多い。
クレーンゲームは高い。
1回200円~500円。景品も、ぬいぐるみばかり。
そんな中、色々なお菓子をすくえるゲームがあった。
そして、私より少し若い女性が何度もお金を投入しながら遊んでいる。
100円入れて、3プレイ。悪くない。
取れそうな台を見付け、100円投入。
1回目ー、熊手のようなクレーンが大きな駄菓子をすくう。それだけで高揚感。
そして落とすタイミング。
あ、間違えたー
早過ぎて、元々お菓子が積まれている場所に落っこちてしまう。
なので、他のお菓子は微動だにせず、そのまま終了。
2回目ー、勢いに乗ってすくうボタンを押すが、空振り。
思いのほか、悔しい。

「あー!もう!!」

 一人、声を上げてしまい赤面。
続いて3回目。お菓子を3つもすくえた。
落とすタイミングもバッチリ、よし!
大きく空いている隙間に落としたので、その隙間が詰まってお菓子が下の段にこぼれる。
しかし、こぼれた場所が隙間ではないお菓子の上で、またもや失敗。
かすかに周囲のお菓子が動き、下の段の先っぽにある落ちそうなお菓子を揺らす。
あと一息!あー悔しい!!あと1プレイすれば絶対取れる!
どうしてももう一度チャレンジしたい気持ちに勝てず、財布から100円玉を探すが10円玉と5円玉しかない。
欲求に勝てず、1000円札を両替して崩してしまった。

その後、結局500円使って駄菓子を取った。
ワンコインでマックに行くのとどちらが良かったのか、いや、エンターテイメント要素でいえばこちらの方で良かったはず。
10円足らずの駄菓子が5つ程、絶対的に損したけれど楽しかった。
プレイの数だけ仕事や普段の悩みを忘れ楽しめた。




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