営業トーク

商談室 仕事
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 今日は、本命の面接。
気持ち切替え、全力を尽くしたい。

 先日受けた面接。
私の履歴書を見て、やはり前職のことを詳しく聞かれた。
どんな業務を請け負っていたのか、PCに強いのか等。
人の良さそうな禿げた初老男性に、眼鏡を掛けた人当たりの良さそうな中年男性。
対面に、しかもかなりの狭い応接室のような場所での面接は、精神的な圧迫ではなく体感的な圧迫。
2人共、とても体格が良かった。


「営業とか、興味あったりする?」


 禿げた男性が、突然の無茶ぶり。
事務での応募なのに、なぜ突然?と動揺する。


「ちょっと、何言ってるんですか。」


 隣の男性が笑って窘める。

「だってよ、営業が足りないんだよ。事務が駄目なら営業もあるよってことで。」


 取り敢えず、事務で働いてみて合わなかったらそういう道もあるーということだろうか。
なんだかその適当さに、これまで受けた面接の中で不信感が湧く。

「もう、お子さんには手が掛からないようですね。」


「はい。」


「一応、他に事務パートが2人います。それぞれ業務は違いますけど、当面はその2人のお手伝いといった感じでお願いしたいです。」


「承知しました。」



 なんだか、決まりそうな気がする。
具体的な話が出たということは、そういうことなのか?
ただ、なんだか胡散臭いというか、うまく言えないけれど、あの薄暗い狭い応接の中で感じた違和感。
これを見過ごしていいものかー
なんて、まだ採用されてもいないのに、捕らぬ狸の皮算用だ。
とにかく、一旦、こちらは置いておく。
今日の本命に全力を注ぐ。


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隣の芝生
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