一人反省会

鉛筆 仕事
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 職場ランチの後からずっと、仕事そっちのけで色々と考え込んでしまった。
不必要な、場を白けさせる発言。
あの時あぁ言えば良かった、こう言えば良かった、ぐるぐると出口の無い思考回路に悩まされる。
ただ黙ってにこにこ土産を有難く受け取れば良かった。
もしくは、持って来るのを忘れちゃった!ということにして、翌日のランチ時までにデパ地下の物産展で何か買って渡した方が良かったかも。

そんなことをウジウジ考えていたら、仕事で大きなミスをしてしまった。
デスクの上に広げていた書類のうち、やりかけの一つが見付からない。
個人情報に関わるものだし、どうしようと焦るけれど、どこを見てもない。
さっき、コピー機でスキャンをしに行った時?
慌てて機械のところまで行き探すが、やはり見当たらない。
真っ赤な顔で焦っていると、花山さんがそんな不自然な動きの私に気付いて声を掛けてくれた。


「実は、OOの書類が見当たらなくて。」

 こっそり伝えたのに、

「え!!OOが無い!まずいよそれは!!米田さーん!」


 勝手に米田さんに大きな声で報告。
周囲がざわめく。
ぶわっと頭の生え際に汗をかく。
バタバタと空回った動きをするが、見付からない。


「あ!!ったー-!」


 花山さんが大きな声を再びあげた。
共有のゴミ箱の中から取り出したそれを米田さんらの方に笑顔で見せる。
米田さんは、嘘でしょう!?っというような困惑した表情で、でも花山さんには笑顔を見せる。


「机には、あんまり書類を置き過ぎないようにして下さい。特に、やり掛けのものや未処理のものについては、このBOXに入れて下さい。ゴミ箱に捨てていいものと駄目なものは分かりますよね?シュレッダーを使わなくてはならないものもちゃんと分別して下さい。」


 米田さんから、書類が入るプラスティック製のトレイを渡された。
まるで、整理整頓出来ないだらしのない子どもが教師に叱られているようで情けなかった。
仕事が出来る出来ない以前の問題。
もっと落ち着いてタスクをこなせたらいいのに。
頭がとっ散らかると、身の回りもとっ散らかるのだ。




 

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