心の友

北海道 わたし
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 身も心もクタクタになっている時、人からの温かな厚意は、涙が出る程心に沁みる。
引っ越し前のママ友から、小包が届いた。

段ボールを開けると、北海道の産物がたくさん。それに、お菓子も。
小さな一筆箋には、


ー元気かな?毎日暑いけれど、体を大事にね!


 シンプルな一言。それ以上でも以下でもない、近況報告もない一文。
彼女の息子の進学についても、こちらの子のことにも触れず、ただ私の体調を気遣うメッセージ。
なんだかまるで、今の私のことを知っているのではないかと思う。

小さな包みには、彼女お手製のハンドメイドアクセサリーも入っていた。
私と、子の分。素敵なイヤリング。デザインは違うのに、どこかリンクしているような似たテイストのもの。
子は、イヤリングよりピアスを開けたいと言っているけれど、渡すと案外喜んだ。


 早速、ラインでお礼のメッセージをした。なかなか既読にならず、夜遅くにラインが来た。
そこでも、当たり障りのないメッセージ。
互いの近況ーといえば、子どもの高校入試がどうだったか?しかないので、それに触れるのも触れられるのも今はまだ時期ではないということなのか。
それとも、こちらに気を遣っているのか。
彼女の本心は分からないけれど、とにかくありがとうを言いたくて、今の私に彼女からの贈り物が響いたことだけ伝えた。


ーとても嬉しかった。今年になってから始めた仕事がきつくて。落ち込んでいたし、体調も悪かったから元気になったよ。ありがとう!


 少ししてから、彼女の返事。


ー良かった。どうしてるかなって思ってたから。また落ち着いたらお茶でもしようね。


 それきり、ラインのやり取りは途絶えたけれど、彼女との繋がりを実感出来て嬉しかった。
あっさりとしたメッセージの裏側で、こうした贈り物を準備することは、真心が要る。
私の為に、時間を使ってくれてありがとうーそう思う。

子ども同士の成長に伴い、疎遠になるママ付き合いがあると聞く。
私達は、そうではない。そう信じたい。
今度、彼女と会う時に、胸を張れる自分でいたい。
萎れかけていた心に、温かなエールを貰えた。




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わたし
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