ストゼロ

つまみ わたし
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 時々、将来のことを思うと頭がぐるぐるし鬱の闇に引き込まれそうになる。
それはいつでも日常と隣り合わせで、いつそうなるか予測不能なのだけれど、今日はパート帰りの電車の中で襲われた。
社員に注意を受けたこともその一因なのかもしれない。両隣の人が確約し、居たたまれない気持ちになったことも。

 自宅の最寄り駅に到着し、いつもの癖でコンビニスイーツを買いそうになったのだけれど、なんだかそういう気分ではなく、子の分のシュークリームを一つ。それからふらふら店内を回り、気付けば酒コーナー。まるで夢遊病のようにストロングゼロを2本カゴに入れた。定価で買うなんて馬鹿だ。

 家に帰ると、手洗いとうがいをしたらすぐにストゼロを開けた。レモン味のそれはのど越しが良い。
ぐびぐびと喉を鳴らしながら飲んでいくうちに、それは体の細胞隅々まで行き渡る感じ。
そして、次第に頭がぼーっと気持ち良くふわふわし、なんだか何もかもが上手くいくんじゃないかと思える。
夫の仕事も、我が子の受験も、実家のことも義実家のこともーそして私の老後も。
ふわふわと気持ち良く、あっという間に500が2本も空っぽになる。勿論、子ども用のおやつをバリバリ開けて食べる。ポテトチップ一袋にチョコレート菓子も、ついでに冷凍庫にある焼きおにぎりも食べた。その勢いでカップ麺に手が伸びそうになったが、既の所で思い留まった。

 ワンコイン以下で、こんなに気持ち良くなれるなんて。まるで薬のようだ。
体に悪いものがきっと多く入っている、そんなことは頭では分かっているけれどやめられない。
普通のビールなんて、数本飲んだところでこんなに気持ち良くなれない。
コスパ最強、また明日から頑張ろうと思えるのならーちょっとくらい体に悪いことをしたっていいじゃないかと自分に言い訳をする。


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わたし
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