入学式も無事に終え、ほっとしたのも束の間。
今度は履修登録でてんてこ舞いになっている子。
インスタで知人は出来たようだけれど、距離感がまだつかめないのか入学式でつるむことはなく、誰かと挨拶をし合うこともなく、私達と共にずっといた。
「入学式、一人の人もいるね。」
そんな風に、自分と同じ子を見付け、自らを安心させるかのように言い聞かせていた。
夫は、そんな子にガツンと、
「今、とにかく誰でもいいから声掛けて友達作らないときついぞ。大学生活は情報ありきだからな。」
なんて、脅すようなことを言う。
子は、うんざりといった風に、自分からガツガツ行くことが苦手なので受け身のスタンス。
しかし自宅に戻り、いざPCで履修登録をしようとした時、そのシステムの複雑さに頭を抱えてしまった。
「あー、意味、わかんない。どうすればいいの!?」
「聞ける人、いないの?」
「いる訳ないじゃん。」
「でも、ガイダンスの時にインスタ交換したんじゃないの?」
「したけど・・みんな違うクラスだし。」
「そんなの、履修登録に関係あるの?学科が同じならー」
子は、それに答えず苛々しながらPCとスマホを代わる代わる操作し、頭を抱える。
履修登録って、授業以前の問題なのに。ここまで頭を悩ますって、この先大丈夫だろうか?
子にとって、この大学は滑り止め程度のランクだったはず。なのに既についていけてない!?
私も登録方法を見てみたが、ちんぷんかんぷん。短大とは違い、4年制はこうも複雑なのか。自由度の高さがかえって選択を増やし、だがその選択を誤ると必修科目の取りこぼしなど、最悪、卒業出来なくなるなどの大きなミスに繋がる。
夫も最初は登録を手伝っていたのだけれど、
「大丈夫だよ、どうにかなるよ。」
面倒なのか、突き放しているのか、自立を促しているのか。そもそも夫にも難しいのか、さっさと自室で自分の勉強を始めてしまった。
「どうしよう・・」
誰に聞かせるわけでもない独り言が、リビングに響き渡る。
私まで、不安に陥る。
最初の難関・履修登録
娘