高校の広報誌が出来上がったようだ。
子から渡され、今度は自分の番なのだと憂鬱になる。
これから子の受験が本格的になる時期に突入するというのに。
パラパラと捲った広報誌には、先生の紹介は勿論のこと、各学年の前期の行事や体育祭、部活動紹介などが色取り取りに掲載されていた。
とても見やすく、ボリュームある紙面。写真や文字もスカスカではなくみっちり。
取材にも時間を掛けたんだろうなと、一目見ただけでその手の込みようが分かるのだった。
微妙なあみだくじで決めた役割だったが、前期のメンバーはきっと、サクサク動く人達だったのかも。
それか、グイグイ引っ張る人がいたのかも。いずれにせよ、後期のメンバーはハズレのような気がしている。
夏休み明けには後期担当として始動しなくてはならず、しかもその指揮を自分がとることになるプレッシャーに今から圧されている。
こんな仕事やりたくないし、逃げ出したい。グループラインのやり取りも、スルーが怖いので発言も慎重になってしまう。
ポスティングでへろへろに疲れ、自宅に買い置きしていたストロングゼロを一本飲み切ったのが運の月。気付けば、ふわふわっとした頭で突拍子のない行動に出てしまった私・・これは今、とても後悔している。
みんなに意識付けしておこう!突然、思い立ってラインしてしまったのだった。
ー皆さん、こんにちは。前期の広報誌が届きましたね。後期は私達が担当になります。夏休み明けには詰めていきたいと思うので、各自、テーマなど考えておいていただけたら幸いです。
はい、空振り。
想定内ではあるものの、心にズドンと重しが乗っかったようだ。
既読数はグループ人数全員ではなく半数以上なのに、誰からも返信がない。
あの強引なあみだくじを作成した人からも・・
せめてリアクションを下さいとの願いは届かなかった。
取り敢えず、次のラインはメンションで編集さんに声を掛けてみよう。
そのタイミングを見計らっている。