子育て終盤、50も差し掛かると、過るのは介護と自分の老後。
幸い、まだ親は自力で生活しているけれど、今後、どうなるか分からない。
義実家も、金持ちだけれど、夫だけでなく義姉らの考えもあるだろうし、先行き不安だ。
今を生きるのに精一杯。
子どもを育て上げるのに精一杯。
そんな言い訳を呪文のように唱えて来たここ十数年。
掃除中、ふと、子の部屋に貼られた世界地図をぼーっと眺める。
広大な大陸に囲まれて、ぽつんと小さな日本列島。
そして、私はこの小さな島の中で、更にその限られた狭い範囲の中で生きて来た。
勿体ない。
もう一人の自分が呟く。
飛行機に乗ったこともなければ、海外旅行をしたこともない。
日々、家族と必要な時、限られた人にだけコミュニケーションを取るだけの狭い人間関係。
この現状にもやもやしたらしたで、ボタン一つ、インターネットで現実逃避するだけの日々。
人生は、たった一度きり。
なのに、これでいいのか?
もっともっと、外に目を向けたら何か変わるかも。
誰にでも平等に、陽は昇りそして沈む。
その平等に甘んじて、堕落し続けていいるのは何よりもこの自分。
もしかしたら、今が絶頂なのかもしれないのに。
動くことは、億劫だ。それに、+になるか-になるかも分からない賭けのようなもの。
その駆けに乗れるか乗れないかで、人生の見え方も感じ方も変わる。
行動力は、人に無限の可能性を与える力だ。