子の総合型選抜。
第一希望の大学だったのだけれど、書類選考で落ちてしまった。
子だけではなく、私も夫もショックだった。
一般だったら絶対に合格は無理だろうランクのところで人気もあるから、特にこれといって自己PRに華が無い子にとっては高望みだったのかもしれないけれど。
部屋で泣いていたのか、夕食時にダイニングに来た時は目が赤かった。
それについては気付かない振りをし、黙って料理を並べた。どれもこれも、子が好きなものばかり。
実は、万が一選考通過していたらということで、ご馳走を用意していたのだけれど。
余程落ち込み喉を通らないのか、お皿いっぱいに乗せたおかずは減らず、静まり返った食卓だった。
「まあ、切り替えて次!パパだって、何度もチャレンジしてるけど諦めず頑張ってるからな!」
夫も資格試験に落ちてはまた受け・・これからどうなるか分からないところなのに、珍しく自分をネタにして子を励ましているのを見れば、やっぱり子にとっては優しい父親なんだなと思う。
「塾の先生は、絶対受かるって言ってたのに。」
「そんなの、皆に言うよ。絶対なんて無いんだよ。だって先生が選考する訳じゃないし。」
高い費用を支払い、それでも花咲く保証なんて無い。分かっているけれど何もせず後悔はしたくない。出来る限り、出来ることを。
きっと、いつかきっと。
1次落ち
