入浴剤のススメ

バスボム 生活
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 最近、ドラッグストアで入浴剤を選ぶのがささやかな贅沢であり、癒しだ。
夏場はシャワーで済ませていた我が家だけれど、久々にお風呂に入ると疲れの取れ方もだいぶ違う。
子も、塾がある日は夜の10時過ぎに帰宅。
私も相変わらず自転車送迎しているのでー、さすがに迎えだけになったけれど、秋の夜はやはり寒い。
すっかり冷えた体を温めてくれる湯舟は、自律神経も整えてくれる。
睡眠障害で悩んでいたのが嘘のように、風呂に入るようになってからは割と入眠もすんなりなのだ。

 入浴剤も、泡の出るものや温泉効果のあるもの、濁ったものや花びらのようなものが浮かぶもの、バスソルトなど色々ある。
夫も連日の仕事で疲れているのか、湯舟にスマホを持ち込んで体を癒しているようだ。
相変わらず風呂場からは雄叫びめいた声が聞こえるけれど、それが彼のストレス発散になるのなら安いもんだ。


 子がまだ小さい頃、マスコットが出て来るバスボムを買っていたなと思い出す。
一つ300円~500円程して、夫が子のご機嫌を取る為によくお土産に買って来ていた。
ガチャガチャもそうだったけれど、注射をしたり、テストが100点だった時、お手伝いをたくさんしてくれた日、運動会や発表会の後、子が何かを頑張ったり我慢した日のちょっとしたプレゼントに丁度良い価格のご褒美だった。
正直、入浴剤としての役割は果たしているのか、苦手な強い香料のものが多かったけれど、一緒にお風呂に入り、ブクブク泡を立たせながらちょっとずつ姿をあらわすマスコットに、何が出るかなと瞳をキラキラさせてた子の顔が可愛くて愛おしかった。


「ママ、入浴剤、入れてもいい?」


 さすがに今はもうマスコット入りのバスボムではないけれど、今だに幼い頃の名残なのか、いくつもある種類の中の入浴剤を選ぶ瞬間を楽しんでいる我が子。


「今日は、ゆずにしよう♪」


 まだ若い我が子は、一番風呂。
いつの間に、最初に入る湯舟より二番目以降に入る湯舟を好むようになった。
湯が柔らかくまろやかに感じるようになったのは、私の身体が中年のそれになったからか。

目を閉じる。
体も心も全部、ゆるゆるとほどけていく。







 

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