No,マッチング

マッチ わたし
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 普段、誰かのブログや動画にコメントなんて滅多にしない私なのに、ついコメントを送ってしまった先日のこと。
子がクラスでぼっちかもーと不安に駆られ、ネットで色々検索をしている時、その動画に出会った。
現在、幼稚園の子どもがいるママで、ぼっちアルアルを語っているのだけれど、もうそれは十二分にあの頃の私の記憶を蘇らせる内容で、分かる!分かる!!と気付けば頷いていた。

 ただ、彼女は身バレを心配しながらも、家の中や自身を撮影しており、他人事ながら心配になってしまう。声だって、そのまま。
大丈夫だろうか。
園で誰かしらにバレたら一気に噂が広がって、後に過ごしにくくなりはしないかと。
服装だって、毎日送迎していたら誰かしらに見られているだろうし。
いや、もう自棄になっているのかもしれない。孤独は人を時に大胆にする。注目されないことに慣れ過ぎて、そういったリスクなど気にならなくなるのだ。
ただただ、捌け口が欲しい。


ーはじめまして。先輩ママです。一昔前の私を見ているようで、胸がギュッと痛くなりました。
共感しかないです。
ただ、ママ友の世界において、この永遠とも思われる疎外感には、必ず終わりがあります。
子どもの成長と共に、親の付き合いも流動的です。
頑張ってとは言いません。あなたはもう十二分に頑張っている。
毎日、送迎をしている。雨の日だって、手持無沙汰な行事がある日だって、子どもの為に、一人の母親として。えらいよ、頑張ってるよ、そうご自身を褒めてあげてください。
あなたはきっと、とても繊細で控えめで、そして思慮深い方なのだと思います。
だから人より傷付きやすく、感じやすい。
あなたと同じような世界で同じ体験をして来た人間がここにいるし、きっと私達が思うよりももっと、今現在同じ孤独を抱えている方が沢山いるはずです。
大丈夫、そこで今一人きりだったとしても、この広い世界では一人じゃない。


 まるで、先輩風を吹かせているような気もしたが、送信した。
なんだかそれは、我が子にも自分自身にも伝えているようだった。


 新年度は、皆がそわそわする季節。自分以外の人間が次々にマッチングしていく様子を横目に、焦りながらもなかなか行動出来ないこと。そんな自分を否定せずにいたい。
自分からは逃げられないし、環境が変わったとしても時が経ったとしても、コミュ障はコミュ障なりに無理し過ぎず、背伸びし過ぎず、気が向いた時にちょっと頑張ってみてそれが空回ったとしても落ち込み過ぎず、自分を受け入れていくしかない。

アロマディフューザーの優しい香りに包まれながら、思う。
星の数程ある選択肢の中で、ふいに舞い降りて来るギフトがある。
人生で良かったと思える出会いは、誰にしもきっとある。



 

 


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