外の湯、心の内

温泉施設 わたし
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 雪がチラつくかもの予報があったが、思い切って出掛けた昨日のこと。
結果、行って良かった。心身共にリフレッシュになった。

都内にあるがリーズナブルな温泉施設。土日は料金も上がって1000円以上するけれど、半日以上まったり過ごせて旅行気分を味わえる。ちょっとしたご褒美に最適。
子も予定通り軽く昼ご飯を食べて出掛けたので、私もさっと身支度をしてメイクもせずマスクにニット帽。部屋着のような恰好の上にダウンジャケットを羽織り、外に出た。

 休日ということもあり、館内は家族連れも多く賑わっていた。
そうそう、この感じ。懐かしい。
独身時代はよく通った温泉施設。結婚してからはめっきり。
夫と一緒になり、子を授かり、自分の生活から消えたものは多くあるけれど、そのうちの一つはこれだ。

掛け湯をし、ざっとシャワーで体を洗うと、そのまま内風呂に浸かる。
そろそろと身体を沈め、暫く経つと皮ふから浸透された温泉成分が体の内側まで染みわたり、じんわり温まる。
まだ二十歳そこそこの若い女の子達がキャッキャとはしゃぎながら足だけぶらぶら湯に浸し恋愛話に興じている。張りのある素肌、水も弾くその肢体にぼーっと見とれる。

 外の湯へ。
今日はミカン風呂。ぷかぷか果実が浮いている。
露天風呂は気持ち良い。ふと空を見上げると、ほのかにチラチラ雪が舞い降りて来た。
雪見風呂だ。

「あ、雪だー!」

 小さな女の子が空を指さし、母親ににっこり笑いかける。
大抵の子どもは雪に興奮する。我が子もそんな時期があったっけ。今では雪予報に通学の電車遅延を心配するくらい。



 家ではない、外の湯に温まるとなぜか、自分に向き合えた。
これからどうしようか、どうしたいかー
頭の中、いつも隅っこに追いやっている悶々としたものを整理する作業。
自身と対話する。

途中、サウナや岩盤浴もやり、内風呂に入りまた露天に戻り、なんだかんだで4時間以上施設にいた。
すっかり外も夕暮れ。家族は夕飯は要らないといっていたので弁当屋で値引きののり弁をテイクアウト。サワーもスーパーで買い込む。

久しぶりに味わう、自分一人だけの充実した休日。
私はやっぱり、一人が好きだ。


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わたし
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