ストレスピーク

赤鉛筆
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 夫の様子がおかしいなーと思ったのは、久しぶりに酔いつぶれて帰宅したかと思ったら、風呂場で雄叫びを上げたから。
会社員の頃は、しょっちゅうだった雄叫び。
ストレスがピークに達すると、ぐでんぐでんに酔っ払って大きな独り言。
自営になってからはそういった姿を見ていなかったので、私もすっかり免疫が無くなったのか、その声を聞き、思わず体ごとビクっと飛び上がってしまった。


「ふざけんな!!あの野郎!」


 そんな罵声も聞こえる。何があったのか、トラブルだろうか。
あの野郎ってー誰?
風呂場から出た夫の目は真っ赤に充血しており、表情も苛立っていた。


「お水、飲んで。」


 話し掛けても、私と目を合わせることもなくコップをひったくるように取ると、ぐびぐび飲んだ。
即、寝室へ行き寝てしまったかと思えば、突然バタバタとトイレへ行き嘔吐。
とにかく酷い。
寝室からもぶつぶつ怒ったような独り言が聞こえるのだ。
私もその日は仕事で疲れ果てていたけれど、そんな夫の普通ではない様子が気になりうまく寝れずにいた。

 
 今日は、休み。
まだ夫は起きて来ない。
どんな顔でリビングに入って来るのかー昨夜の状態を引き摺っているのかいないのか。
それともケロリとしているのか。
今は、寝室から異常な音のいびきが聞こえている。
なんだか、嫌な予感がする。
そして、そんな予感はだいたい当たる。


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