子は、お年玉を貯金するどころか早速使っているようだ。
福袋は勿論のこと、部屋のあちこちに色々なブランドのショッパーがずらり。
しかしそのどれも、いったん開封してしまったままという。
この光景、どこかで見たような・・
そう、若い頃の私だ。
「ねえ。お年玉、残ったらちゃんと貯金しなさいよ。」
「・・分かってるって。」
「いくら残ってるの?」
「んー、分からない。まだあるよ。」
「無駄遣いするんじゃないよ。」
「私が貰ったんだから、どう遣ったっていいでしょう?」
そうはいっても、こちらだって姪や甥に渡しての戻りのようなもの。
なんだか釈然としないけれど、あまりうるさく言うと正月早々ケチがつく。
「これ、着るなら一回洗わないとだから出しておいてね。」
「うーん、着ないかも。なんか思ったのと違った。」
福袋のことを言っているのかと思ったけれど、ちゃんと店で買ったものだと言う。
じゃあなぜ買ったのか聞けば、友達となんとなくノリでと言う。
「計画的に使わないと、すぐなくなるよ。それでまた小遣い足りないとか言わないでよね。」
「うるさいなぁ、メルカリとかで売ればいいし。」
なんだかもう反論する気も起きず、子の部屋を後にした。
あんなに同じような服や雑貨を買って、まさか病んでいるのでは?
色々と心配になってしまう。